警察庁は23日、自動車の自動運転サービスや電動キックボードの運転ルールなどを含む道路交通法改正案を発表した。

 注目されているのは電動キックボードの運転ルール緩和だ。現行法では原付きバイクと同じ扱いで運転免許を必要とし、走行できるのは車道のみ。ヘルメットの着用とナンバープレートの取得も必要だ。

 改正案では最高速度が20キロ以下に制限されている場合、自転車と同じ扱いで運転免許を不要とした上で、16歳未満の運転を禁止。車道もしくは自転車レーンの走行を求められるが、最高速度を6キロまでに制御していることを示せば歩道の走行も可能になる。

 東京都では11月末までに電動キックボードがからむ事故が60件も発生。現行法を無視した運転者も多く、規制を強めるべきとの声が強かっただけに「事故増えるだろうなぁ」「免許不要とかありえない」など否定的な声が相次いだ。

 交通問題に詳しい弁護士法人アドバンスの髙野喜有弁護士は、今回の改正案についてこう話す。「電動キックボードのように自動走行する乗り物を免許不要で車道を走らせるのは、運転免許という形で交通ルールを学んだ者とそうではない者が混在するので危険。新しい乗り物なので新たに免許のカテゴリーを作るか、買った際の講習を義務化して教育機会を設けるべきでしょう」

 しかるべき試験を受けて免許を取得し、交通ルールにのっとって車道を走る自動車の運転者からしたら、当たり前の交通ルールが通用しない運転者が一緒に車道を走る状況は避けたいだろう。

 また、自動車の違法改造のように改造電動キックボードの出現も危惧される。

「最高時速を6キロに制限した場合は歩道を走行できるとしているが、改造して最高時速を高めた電動キックボードが歩道を走る可能性もある。外見から改造を見抜くのは難しいのではないか」(髙野氏)

 いずれにしても、年齢で区切るだけで、電動キックボードで車道を無免許走行できる状態は好ましくはなさそうだ。