中国・北京でこの夏、見られ好きのバカップルがユニクロの試着室でハメ撮りし、それをネットに投稿し捕まったが、台湾でもここ数か月、電車内でコトに及ぶカップルたちのエロ動画などが、続々とネットに流出して問題になっている。背景を探ると、ネット社会に慣れた台湾の若者たちの暗部が見えてきた。

 台湾第2の都市・高雄で今年4月“フェラチオカップル”が帰宅ラッシュの地下鉄車内に出没し、公然わいせつ容疑で送検された。香港の旅行者が一部始終をスマホで撮影、フェイスブックに投稿したのが発端。2人はネットで知り合った若者で、女は18歳の高校3年生だった。

 また、高雄の台湾鉄道(台鉄)車内でも4月、約29秒のフェラ動画を撮影し「移動式列車」なるLINEグループに投稿したゲイ集団が出没。空いた車内を撮影したり、近くのドア付近に座る乗客を写したりとこれ見よがしのエロ自撮りで、しゃぶらせ役(32)としゃぶり役(34)、LINEアカウント提供者(27)と撮影者(47)が翌月逮捕された。

 さらに8月には、台鉄車内でフェラする若い男女を盗撮した画像がネットに上がった。2人は厚着しており、最近ではなく冬場に撮影したものとみられる。台湾南東部・台東の台鉄車内に出没したカップルはもっと大胆。男がケツ丸出しで女に覆いかぶさるハメ画像を他の乗客に撮られ、ネットに投稿された。捕まったのは40代の男と50代の女で、女は警察に「邪魔しないで!」と文句まで言ったという。

 親日の台湾だけに日本のAVの影響という指摘もあるが、盗撮はまだしもエロ動画を自らネット投稿とはどういう心境なのか?

 台湾の翻訳家(40)は「特に台湾の若いネット世代は今、周囲にどう見られようが、ただ自分がやりたいことをやってる印象。モラルとは何かも知らないし、束縛されない子が多い」という。

 台湾の自営業男性(31)も「青姦や、学生時代は同級生で射精競争やしゃぶり合いもした僕たちは、刺激を求めてAVのマネを内輪で楽しんでただけだけど、最近の若者はちょっと違う。ただ有名人気分を味わって、注目を集めたいだけ」と指摘する。

 台湾社会が若者に寛容すぎるとの意見もある。

「最近、若者による抗議集会が多く、名声のある大人がそれを支持し、政府も彼らのやりたいようにやらせてる」(日系企業勤務の会社員)

 首都・台北では今年3~4月、台湾が中国と結んだサービス貿易協定に反対する大規模抗議集会が続いた。「若い学生たちがほぼ全員集結し、立法院(国会議事堂)を1か月近く占拠。警察も止められなかった。この学生運動で、若者は“やりたいことはなんでもできる”と勇気づけられたと思う。だから電車でセックスもやれちゃうんだよ」と同会社員。

 今年7月には、中国寄りに改訂された高校の歴史教科書に抗議する学生グループを率いていた専門学校生(20)が「絶対的かつ有効な方法で問題の綱要を廃止させる」と言い残し、数日後に練炭自殺した。

「学生が1人死んでも、教科書は変わらない。多くの市民にとってはバカバカしい抗議で、やりたい放題の若い子の狂気を強調しただけ」と同会社員は眉をひそめる。

 台北の地下鉄では昨年5月、台湾初の無差別通り魔事件が発生。ナイフで4人を殺し24人にけがを負わせたのは21歳の男子大学生で、「大事件を起こしたかった」というのが動機だった。また今年7月にも地下鉄の構内で、失業中の男が27歳の誕生日に刃物を振り回し、4人を負傷させた。

 電車内でハメを外すやからはこうした若者と同類だと現地ではみなされているようだ。