スペイン1部レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(24)が、〝真のエース〟になるためには――。至宝はチームとして目標に掲げる2026年北中米W杯優勝の原動力となるべく奮闘中。元日本代表MF前園真聖氏(52)は、名実ともに代表の顔となるには大舞台での記憶に残るプレーを求めた。そして、大仕事をやってのける上で好材料も挙げた。
久保は森保一監督率いる日本代表で、大黒柱となりつつある。2022年カタールW杯後、23年3月にスタートした第2次森保政権になってから存在感は増すばかりだ。
第2次森保ジャパンでは、37試合中戦に出場して6得点16アシストをマーク。今年の代表活動は左足首の負傷で10、11月の招集が危ぶまれながらしっかりと参加を続け、唯一の皆勤賞。MF伊東純也(ゲンク)の6得点15アシストを抜いて得点関与数でトップとなった。本人は「僕、日本代表好きなんで」とチームを引っ張る自覚あふれる言葉を残している。
そんな久保に足りない要素があるとすれば、代表で語り草になるようなプレーがないことだ。カタールW杯を例に挙げれば、MF三笘薫(ブライトン)は、スペイン戦で〝三笘の1ミリ〟で決勝点をアシストし、MF堂安律(Eフランクフルト)はドイツ戦とスペイン戦のゴールで衝撃を与えた。FW浅野拓磨(マジョルカ)は、ドイツ戦で世界ナンバーワンGKマヌエル・ノイアーからニアをぶち抜くシュートで得点をゲットした。
それだけに前園氏は「久保選手がチームを引っ張る1人であるのは間違いありません。当然、求められるのは、重要な場面で点を取ることや、厳しい状況の中でも打開するプレーやリズムを変えることです。それができる1人であると思います」と強調。〝ディープインパクト〟(強い衝撃)で列島をフィーバーさせるようなプレーに期待を寄せた。
では、実力がありながら、なぜ代表でそうしたゴールやアシストが生まれないのか。前園氏は22年W杯のドイツ&スペイン戦や、逆転で歴史的金星を挙げた10月のブラジル戦を引き合いに「戦い方の問題もあります」と指摘する。いずれの試合も前半は守備的にいき、後半は攻撃に転じて勝ちにいく戦い方だった。その中で久保は3試合とも先発しており、〝守備的な前半〟で攻撃的な役割を制限されて埋もれてしまったわけだ。
だが、前園氏はかねてチームが目標に掲げるW杯制覇実現のためには、前半から攻めていく戦術が必要と主張しているだけに「来年のW杯はカタールの時と戦い方は違ってくるでしょうし、前半からボール保持する時間は長くなると思います。そういう意味では輝く時間は長くなるのではないでしょうか」。先発して前半からフルスロットルで臨めば、久保の特長を出しやすくなりそうだ。
今後も相手関係や状況により守備的な戦術を取ることもあるだろうが、前園氏の見立ては久保への追い風と言える。整いつつある条件を生かし、至宝が特大の輝きを放つか。












