あの〝ビンタ事件〟の再現だ。ガーナ・アクラで開催中の国際テニス連盟(ITF)主催のジュニアトーナメント大会でとんでもない事件が発生した。

 5日に行われた男子シングルス1回戦で、ジュニア世界ランキング589位の第1シード、マイケル・クアメ(15=フランス)は2―6、7―6、6―7で接戦の末に敗退。試合が終わって対戦相手のラファエル・ニー・アンクラー(ガーナ)とネット上で握手を交わした直後、負けた腹いせに左手で思い切り顔を〝平手打ち〟を見舞ったのだ。

 まさかの行為に観客からは「ウオー!」と悲鳴。クアメはビンタした後、すぐに両手を合わせて謝罪と見られる所作を取ったが、会場は騒然となった。このシーンはたまたま観客によって撮影され、ビンタの「ピシャ!」という音と観客のどよめきも収録されている。

 この動画がSNSに投稿されると一気に拡散。インドメディア「ブリッジ」は、先日の「アカデミー賞」でハリウッド俳優ウィル・スミスが妻の脱毛症をジョークにされて激怒し、コメディアンのクリス・ロックを平手打ちした話題と引っ掛けて報じている。「ウィル・スミス―クリス・ロックが再現」という見出し、双方のビンタの写真を並べた同メディアは「この15歳のフランス人プレーヤーの行動は到底、容認できないもの」とした上で「ウィル・スミスがクリス・ロックを生放送中に平手打ちし、物議を醸したドラマを思い起こさせる」とつづっている。

 テニス版の〝ビンタ動画〟は現在もSNS上で拡散され、大きな話題を呼んでいる。