女子テニスの彭帥(35=中国)が75歳の元中国高官から性的関係を強要されたと告発し、消息不明となっている問題で、米政府が懸念を表明した。

 ジェン・サキ米報道官は19日の会見で「彭帥さんが行方不明となっている報道に深刻な懸念を抱いている。独立し、検証可能な形で居場所と安全を証明すべきだ」と中国政府に対して、同選手の所在確認と安全確保を求めた。さらにフランス政府のロクサナ・マラシネアヌ・スポーツ大臣も「彭帥選手のケースのような性的暴行の告発には、透明性が絶対に必要だ」と訴えた。

 すでに大坂なおみ(日清食品)やセリーナ・ウィリアムズ(米国)ら選手仲間や女子ツアーを統括するWTAなどの団体も、彭帥の安全を求める声を上げている。大坂は自身のツイッターに「検閲はどんなことがあってもOKではありません。彭帥と彼女の家族が、安全で無事であることを願っています」と記していた。WTAはこの件をキッカケに中国からの撤退を示唆している。