【車いすテニス】レジェンド国枝が漏らしたコロナへの危機感「ホントに職を失いかねない」

2020年12月05日 21時15分

錦織とともにプレーした国枝(提供=WOWOWテニスフェスティバル2020)

 車いすテニスの世界ランキング1位・国枝慎吾(36=ユニクロ)が5日、さいたまスーパーアリーナで開催された「WOWOWテニスフェスティバル2020」に参加した。

 エキシビションマッチでは男子テニスの世界ランキング41位・錦織圭(30=日清食品)とニューミックスダブルスを組み、4大大会単複45Vの〝レジェンド〟らしいプレーを披露。試合を終えると「健常者のプロの方と、我々車いすがニューミックスをやる機会はそれほど多くない。錦織選手と一緒にプレーできて光栄ですし、楽しかったですね」と笑顔で語った。

 来年2月に37歳となるベテランは今も進化中。バックハンドをさらに改良しているレジェンドは「まだ36歳。自分自身も成長を感じているので、これが37歳になっても同じかなと思います」と老け込む様子は全くない。

 しかし、人類を襲う新型コロナウイルスには手を焼いている。車いすテニスは、ATP(男子プロテニス協会)やWTA(女子プロテニス協会)よりも資金面が潤沢ではないため「どうしてもコロナ対策で一歩遅れが出てしまう。大会がない現状には危機感を感じている」と切実に現状を語る。

 今年、国枝は全豪オープンと全米オープンを制覇。来年夏は東京五輪で金メダルを狙っているが、今後の大会スケジュールは白紙だ。来年の4大大会の全豪オープンの日程はいまだに決まっていない。この「未定」の2文字が不安を募らせる。

「正直、不安ですね。自分自身はこれを職にしているので、このまま大会がずっと開催されなかったら…ってことも頭をよぎります。そうなるとホントに職を失いかねない。日に日に不安感は増しています」

 これまで数々の困難を打開し、車いすテニス界の王者に君臨する国枝。競技人生でも最大級の荒波を乗り越えた先に、大きな栄冠が待っていることを今は信じたい。