これで正真正銘の「日本代表」だ。東京五輪出場を目指す世界ランキング4位の大坂なおみ(22=日清食品)が女子国別対抗戦「フェド杯」(スペイン)の予選(2月7、8日)の代表メンバーに選出された。出場すれば五輪出場条件を満たすことになり、大坂の東京五輪は当確となる。

 大坂が日の丸を背負って東京五輪に出場するには2つの“宿題”があった。一つ目の二重国籍問題は昨年10月に日本国籍を選択したことでクリア。しかし、もう一つの条件の「フェド杯出場」が長らく引っ掛かってきた。シングルスの五輪代表は6月8日発表の世界ランキングで男女各64人が選ばれる。大坂は全豪オープン3回戦敗退で現在の4位から10位付近まで下がるが、6月までに64位より下に落ちることはあり得ない。だが、さらにフェド杯に最低1試合は日本チームとして出場する必要があったのだ。

 海外を主戦場にするトップ選手だけに、果たしてフェド杯に出られるのか? かねて日本協会は気をもんでおり、出場要請を続けてきた女子代表監督を務める土橋登志久強化本部長(53)は「出場する方向で調整中。2月に出場してもらいたい」と語ってきたが、今回正式メンバーに名を連ねたことで一件落着。目標の東京五輪金メダルへ、あとは無事に出場するのみだ。