貴乃花親方(45=元横綱)が7日夜に放送されたテレビ朝日系「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」に出演した。

 この緊急特番は世間の大きな注目を集めたが、各局が独占インタビューを狙う中、なぜ親方はテレビ朝日を選んだのか。

「局内でもギリギリまで知らない人がほとんどでした。ウチは過去に『大相撲ダイジェスト』を放送するなど相撲とは縁が深い局。当然、貴乃花とつながりが強い人もいます」とはテレビ朝日関係者。

 実際、昨年10月には貴乃花親方の長男で靴職人の花田優一さん(22)が同局の看板番組「徹子の部屋」に出演している。

 ある芸能関係者は「この時、親方はすごくうれしかったらしいです。優一さんは黒柳さんから靴をオーダーされたそうですよ」と心証はすこぶる良かったのだ。

 一方で、テレ朝は日本相撲協会からは最も遠い場所にいると言われていた。そのキッカケとなったのが、昨年11月に開かれた元横綱日馬富士の引退会見だ。同局の報道番組「報道ステーション」の富川悠太アナウンサーが会見に出席し、質問したのだが、同席していた伊勢ヶ浜親方がまさかの逆ギレ。富川アナはおかしなことを聞いたわけでもないのに、質問を打ち切ったのだ。

「看板アナを雑に扱われて、テレ朝はさすがに怒り、協会への対決姿勢を強めていった。今回の貴乃花インタビューは、協会への意趣返しのようなものと言われている」と別のテレ朝関係者。

 またこれはテレ朝のミスなのだが、朝の情報番組「ワイド!スクランブル」のADが日本相撲協会の映像使用にかかわる承認書類を偽造していたとして先月末、謝罪に追い込まれている。協会側が穏便に済ませなかったということは、テレ朝と協会の関係がうまくいっていなかったということだろう。

 8日発売の「週刊文春」でも「貴乃花答える! 独占90分」とインタビューに応じているが、さまざまな思惑が絡み合い、今回のインタビューとなった。