「モンゴルの怪物」が〝お膝元〟から熱視線を浴びている。大相撲名古屋場所で初優勝を果たした幕内逸ノ城(29=湊)が千秋楽から一夜明けた25日にオンラインで会見。「ゆっくり寝られてホッとしました。(優勝の瞬間は)めっちゃうれしかったです」と改めて喜びをかみしめた。

 今回の優勝を受けて、所属の湊部屋の地元にあたる埼玉・川口市では〝祝賀計画〟が水面下で進行中だ。後援会関係者は「パレードみたいなことができれば。他の部屋の力士はどういうことをやっているのか調査して、コロナの状況も踏まえて実行したいと思っている」と明かした。プランはまだ初期段階だが、川口市で来月開催予定の「たたら祭り」にスペシャルゲストとして招待する案もあるという。

 一方、川口市関係者は「ぜひ市の魅力発信に協力してもらいたい。あとは川口の小学生に、うちの市には相撲部屋があって優勝力士がいるということも知ってもらえたら。愛嬌があるし、適任だと思う」と、CMに起用されたこともある逸ノ城の素朴なキャラクターに注目。実際に高校時代を過ごした鳥取では「ふるさと大使」を務めており、入門から8年以上生活を送る川口市でも待望論が上がっているわけだ。

 秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)での三役復帰が確実となる中、逸ノ城は「優勝をきっかけにして三役、大関を目指していきたい」と次なる目標へ意欲。さらなる活躍で「川口の顔」の役割も果たすつもりだ。