松山英樹(27=LEXUS)の2020年がいよいよ幕開けだ。多くの男子ゴルフのトップ選手が欠場した4年前のリオ五輪では、松山も出場を辞退。満を持して自国開催の東京五輪で金メダルを狙う。

 17年の世界選手権シリーズ「ブリヂストン招待」を最後に優勝がなく、世界ランキングも自己最高の2位から22位まで落としたが、昨年9月に開幕した米ツアーの新シーズンでは復調を感じさせるプレーを続けている。

 特に韓国、日本、中国の順で転戦したアジアシリーズ(昨年10~11月)では3位、2位、11位と立て続けに上位でフィニッシュ。特に日本初の米ツアー開催となった「ZOZOチャンピオンシップ」では米ツアー最多に並ぶ82勝目を飾ったタイガー・ウッズ(44=米国)と優勝争いを演じた(2位)。この大会中、松山は「名前を呼んでもらえるだけでうれしい。声援のおかげで攻めることができた」と日本のファンに感謝。東京五輪の開催コース、埼玉・霞ヶ関CCでも大声援を背に、それに応えるプレーを見せてくれるはずだ。

 優勝がなかった昨季もストロークス・ゲインド・ティー・トゥー・グリーン(ショットのスコアへの貢献度)で米ツアー3位に食い込むなど、ショットに関するスタッツは軒並み上位。東京五輪の金メダル、さらには悲願のメジャー制覇と、いつビッグタイトルを手にしても不思議ではない。

 松山は今週、20年初戦となる「ソニー・オープン」(9日開幕、ハワイ州)に出場。昨季は51位に終わるなど相性の悪い大会だが、肩慣らし以上の結果が期待される。