【北京五輪】巨大スポンサーのNBCに飛び火 米メディア「信頼できる報道を提供できる?」

2021年12月09日 19時28分

外交ボイコットに揺れる北京五輪はどうなるか(ロイター)
外交ボイコットに揺れる北京五輪はどうなるか(ロイター)

 開幕まで2か月を切った北京冬季五輪が、意外なところに飛び火している。

 女子テニスの彭帥(35=中国)が、中国の張高麗元副首相(75)に性的関係を強要されたと告発した後に消息不明になった問題を受けて、かねて同国の人権問題を指摘していた米国が五輪の外交ボイコットを表明。すると、オーストラリア、英国、カナダもこれに続いた。

 国際オリンピック委員会(IOC)はトーマス・バッハ会長が彭と2度のテレビ電話を行ったことを発表するなど彭の安全をアピールしたが、根本的な問題解決には至っていない。そうした中、米週刊誌「バラエティ」は五輪の放映権を持つNBCをチクリ。「彭帥のスキャンダルを回避して北京五輪で信頼できる報道を提供できるのか?」と指摘した。

 同局は北京五輪から2032年夏季五輪まで6大会の放映権を約7800億円で取得。また、IOCにとって、こうした放映権料は収入の約7割を占めるだけに同メディアは、スイス大の経済学者が「NBCとIOCは同じベッドで寝ているようなもの。一方の利益はもう一方の利益になる。できるだけ多くのPRを行い、政治的混乱をできるだけ抑えることは両者の利益になる」と説明していることを紹介した。

 だが、女子テニス協会(WTA)が中国での大会開催を見送ることを決めた一方でIOCの対応は不信感を増すばかり。さらに、巨額の放映権料を支払う大スポンサーのNBCの動向にも注目が集まっているわけだ。同メディアは国際人権団体関係者が「NBCは番組制作に『#Me Too』『彭帥』『アスリート』『IOC』というキーワードを使うだろうか」と注目していることも伝えた。

 一方のNBCは「2月の冬季五輪で世界中の最高のアスリートと競い合うチームUSAをお届けできることを楽しみにしています」と前を向いている。視聴者をクギ付けにしたいとろこだ。

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