「リモマ」は定着するのか。日本トップリーグ連携機構は「無観客試合」の新たな名称を「リモートマッチ」とすると発表した。

 新型コロナウイルスの影響を受けて大会を中断している各スポーツ団体は感染防止のため観客を入れない形で再開を目指しているが「無観客試合」は制裁時に実施されるため、ネガティブなイメージがある。そこで同機構が新名称を募集。サッカー日本代表のDF長友佑都(33=ガラタサライ)がSNSを通じ「無観客という言葉をもっとポジティブにしたい」と呼びかけるなど、スポーツ界にも賛同の声が広がった。

 J1FC東京クラブコミュニケーターの石川直宏氏(39)は「夢感客」や「夢感脚」など同音の造語を提案。作家の乙武洋匡氏(44)による「電覧試合」など様々なアイデアが寄せられた。最終的に約9200件の応募の中からバスケットボール男子、BリーグのSG岡田優介(35=京都)も発案していた「リモートマッチ」が選ばれた。

 同機構の川淵三郎会長(83)は「ぜひみなさんの日頃の会話で使ってもらうようにお願いします」とファンやサポーターに訴え、Jリーグの村井満チェアマン(60)は「(観客)1000人で試合をやるときはリモート1000とか、5000人でやるときにはリモート5000とか」と新名称の“応用案”も披露した。

 ただ、同機構にはプロ野球や相撲、ゴルフ、ボクシングなどの競技団体が所属しておらず、この新名称が一般的に浸透するかは微妙なところ。機構外のスポーツ団体による協力が新名称定着のカギを握りそうだ。