「反省している」はうそ?人気ゲーム「太鼓の達人」窃盗少年の周到手口

2019年05月08日 16時15分

 愛知県北名古屋市のスーパーに併設されたゲームコーナーで、大型ゴールデンウイーク中の4月29日に、人気ゲーム「太鼓の達人」の太鼓が盗まれていた事件で、少年3人が出頭し関与を認めていることが7日に判明した。多くのメディアは「太鼓は無事に返却され、少年たちは反省している」と一件落着のように報じている。だが、ゲームコーナー運営会社はホッとするどころか怒りはむしろ激増。同会社の担当者は「反省してませんよ!!」と言い切っている。いったいなぜ――。

 事件が起きたのは4月29日「昭和の日」の午後だった。2人の若者が太鼓の達人に近づき、2つ並んでいる太鼓のうち1つを1人が叩いている間に、もう1人がもう1台の太鼓の背後に手を伸ばし取り外す。そしてビニール袋をかぶせて持ち去り、店内にいたもう1人の仲間と合流し逃亡していた。

 防犯カメラに記録されていた決定的瞬間を運営会社関係者がツイッターで公開したことで話題になっていた。

 県警西枇杷島署に出頭した少年らは「太鼓の達人が好きだった」という趣旨の供述をしており、窃盗容疑で書類送検される見込みだ。

 音楽に合わせて太鼓をバチで叩く「太鼓の達人」。盗まれた太鼓は返却されたというが、その姿に運営会社は驚いた。

 同社の担当者は「太鼓はバラバラになって返って来ました。3人の少年がそれぞれ部品を持っていたというのです。警察からは『できれば組み立ててほしい』と言われましたが、ちゃんと外さないといけないコネクターを彼らはニッパーで切っている。特注品なので直すのには1か月かかります」と明かした。

 ゲームが好きだから盗んだと供述していることに、担当者は「『好き』はあり得ないですね」と喝破する。

「まずバラし方です。好きなら(太鼓とゲーム機の機械を結ぶ)コネクターはちゃんと外します。切断すると使用は難しい。そもそもコネクターは太鼓を外さないと、あるかどうか分からないものなんです。にもかかわらず彼らはニッパーを事前に用意していた。(盗むのは)1回目じゃないでしょう」

 外し方を知っていたということは、初めてではないということだろう。また、好きなら使える状態で盗むだろうが、彼らにとっては使用できるかどうかは問題ではなかったというのだ。そうなると転売目的の疑惑が浮上してくる。某売買サイトではアーケード用太鼓の達人の部品が1万円以上の値で売れていた。パーツに需要があるのだ。

「ネットで高く売れるのが基盤部分ですが、そこだけ配線をきれいに取っていた。手慣れている。売る目的じゃないと腑に落ちない。そもそも好きなら分解の必要がないし、3人の少年のうち1人は愛知県内で、2人は関東地方在住というのです。各自がバラバラで部品を持っていて遊べますか?」(前出担当者)

 運営会社が警察から聞かされた話では、3人はネットで知り合ったという。出頭のきっかけは運営会社が防犯カメラの映像を公開したことだ。1人の少年が電話をかけてきたという。

「警察に行くように勧めると、相手は『モノを返すから被害届を取り下げてくれ』と言い、こちらが保護者に代わってほしいとお願いすると『親は海外に住んでいる』と言う。『示談にしてほしい』とか、こんなやりとりを5、6回しました。最終的に親が出てきたので、出頭するよう言いました。親は反省していましたが、本人は反省してないですよ」(同)

 結局、少年3人らから謝罪の言葉はなかったが、事件はこれで終わりじゃない。

「民事で訴えます。ゴールデンウイークの間、太鼓の達人が使用できなかったのは痛い」(同)

 手慣れた盗み方にうそくさい供述をしているところをみると、しっかり取り調べをする必要があるのは間違いない。