ウイルス感染やストレスが原因で突然起こる顔面神経麻痺。性別を問わず誰にでも起こり得る病気で、発症すれば後遺症が残るケースもあるという。病気の特徴や治療法を耳鼻咽喉科専門医の渡辺千寿子医師に教えてもらおう。
――顔面神経麻痺の具体的な症状は
渡辺医師(以下渡辺)目が片目だけ閉じられない、目の周りがけいれんする、口が動きにくい、飲み物をこぼす、耳が痛い、水疱ができるなどの症状から始まることがあります。
――前兆などはないのでしょうか
渡辺 ある日突然、動かなくなります。事故など外部からの圧力が加わったなど思い当たる節がない場合は血管を収縮させてしまうストレスやウイルス感染が考えられます。
――ウイルス感染で顔面神経麻痺に
渡辺 もともと体内に存在していた水疱瘡のウイルスがストレスや加齢によって免疫が落ちた際に活性化するハント症候群や単純ヘルペスウイルスによるベル麻痺という症状があります。ベル麻痺は若い人でも起きますが、ハント症候群は年齢が上がるほど起こりやすくなります。ストレスをためない、無理をしない、体が弱っているというサインを見逃さないことが大切です。
――水疱瘡のウイルスは元から体内にあるものなのでしょうか
渡辺 小さいころなどに水疱瘡にかかったことがある人も、そうでない人もみんなが水疱瘡のウイルスを持っています。
――無意識のうちにストレスをため込んでしまう人はどうしたら良いですか
渡辺 顔面神経麻痺になってしまう前に改善したいところですよね。しかし、ストレスの度合いや感じ方は個人差があり、とても難しいです。例えば、食欲があってご飯をちゃんと食べているか、睡眠は取れているか、笑っているかなど客観的に見て判断できることもあります。ストレスをため込みやすい人はつらい時でも家族に隠したりするのでなかなか周囲も気づきにくいですが、お互い気にかけながら生活することも大事です。
――顔面神経麻痺の治療法は
渡辺 抗炎症作用などがあるステロイドによる治療と抗ウイルス薬の内服での治療があります。顔面筋のマッサージなど、顔面筋肉のリハビリも行います。
☆わたなべ・ちずこ 東京都出身。医学博士、耳鼻咽喉科専門医。現在は生まれ育った豊島区で開業中。「ステラ耳鼻咽喉科」院長。












