立憲民主党の泉健太代表(47)は28日に国会内で行われた会見で、菅直人元首相が自身のツイッターで日本維新の会を創設した橋下徹氏に「(ナチス・ドイツの)ヒトラーを思い起こす」と投稿した問題について言及した。

 日本維新の会は26日に泉氏に対し「その発言の重大性を真摯に受け止めるべきであり、これを放置するのであれば貴党の責任も問われると考える」として今月中に投稿の撤回と謝罪を求めていた。

 泉氏は「(抗議文の)意図がわからない。基本的に党としては(この件に)関与をするということは考えておりません」と話した上で、現時点で党として対応しない理由をこう語った。

「維新さんの方でも考え方がまだ明確ではない。どういう意図を持っているのか分からない中で、理屈上、なぜ今回だけは我が党に抗議文を持って来られたのか。これまでの維新のスタンダードなのか、どういう場合に抗議文を持ってくるのか、ちょっとよく分からないですね」

 この日、自民党の世耕弘成参議院会長が会見で、菅氏の問題に「政治家をヒトラー、政治団体をナチスに例えるのは最大の侮辱だ」と厳しく非難。泉氏に対しては「(菅氏は)党の役職にある方だから、党としてもしっかり対応されるべきではないか」と指摘した。

 国会が会期中のなかで起きた立民と日本維新の会の〝場外乱闘〟騒動。立民内では泉氏の対応に「国民が泉執行部のことなかれ主義の体質を支持するのか」と不安の声が上がっていた。