名古屋で「納屋橋まんじゅうロス」が広がっている。名古屋を代表する銘菓「納屋橋まんじゅう」の製造、販売が10日で終了となったことに中日ドラゴンズOBからも惜しむ声が出ているのだ。

 納屋橋まんじゅうはこしあんを薄皮で包んで蒸した酒まんじゅうで、明治時代から地元で親しまれてきた。昭和40~50年代には名古屋の人気番組「どんぐり音楽会」(CBC)のテレビCMで流されていたこともあり知名度は抜群。名古屋土産の定番にもなっていた。

 だが、唯一の製造元であった納屋橋饅頭万松庵が老朽化を理由に、工場を1月11日で閉鎖することを発表。販売最終日となった10日には、多くのファンが同社の店舗に並んで納屋橋まんじゅうを買い求めた。同社のホームページには「再開日に関しましては未定です」と記されており、現時点では製造・販売の再開がどうなるかはわからない状況だ。

 中日OBで星野仙一監督時代に監督付広報も務めた金山仙吉氏(70)は「ドラゴンズには納屋橋まんじゅうの差し入れがよくあって、ナゴヤ球場の食堂にもよく置いてあった。星野監督も好きだったね。販売が中止になるのはさびしいです」とガックリ。ネット上にも「もう食べられないなんてさびしいな」「名古屋に行ったらちょくちょく買っていたのに残念」という声があふれている。

 地元名物がなくなってしまったことに名古屋人が受けたショックは大きかったようだ。