特定抗争指定暴力団山口組と神戸山口組の分裂抗争を巡り、神戸山口組を離脱した中核団体「山健組」が山口組に合流したと兵庫県警が5日に認定したことが分かった。近く兵庫県公安委員会を通じて警察庁に報告される見通し。

 捜査関係者によると、山口組と神戸山口組は2015年に分裂し、山健組は神戸山口組結成時から組織の中核を担ってきた。だが上納金を巡るトラブルから神戸山口組の井上邦雄組長に反発し、昨年7月に離脱を表明。今年9月に山口組傘下に入ることを認められた。

 20年末時点の構成員は山口組が約3800人、神戸山口組が約1200人だったが、今回の合流で神戸山口組の構成員数は半減したとみられる。ある捜査幹部は「兵庫や大阪など両組織の組員が混在する地域で抗争が激化する可能性がある」と警戒している。

 暴力団事情に詳しいジャーナリストは「山健組の六代目山口組への復帰は分裂騒動後の最大トピック。六代目山口組が盤石となり、年内の分裂終結を目指し、着々と準備を進めている」と指摘。

 実際、先週発売の“実話誌”3誌が驚くべき記事をそろって掲載した。

「週刊大衆」は「六代目山口組復帰組長4人インタビュー 神戸山口組トップと№2に『引退勧告』」。「アサヒ芸能」は「六代目山口組に復帰した山健組最高幹部&宅見組元執行部が全激白80分 神戸首脳陣への『訣別宣言』と『引退勧告』」。「週刊実話」は「神戸山口組の極秘内情 山健組 元宅見組 渦中の六代目山口組“帰参者”たちが激白!」。

 山口組側の“情報攻勢”だろう。しかし、「井上組長の意志に変化はないようだ」と前出ジャーナリスト。

 なおも抗争は続くのか…。