
黙食(もくしょく)が話題だ。新型コロナウイルスの感染拡大は18日、全国で4925人の新規感染者が確認され、東京では月曜日で過去2番目に多い1204人となった。飲食店に対して午後8時までの時短営業を要請している地域が多いが、西村康稔経済再生担当相はランチ自粛にも言及し、外食そのものに厳しい視線が向けられている。そんな中、福岡のカレー店が「黙食」を呼び掛けるとネットで拡散。“黙って食べる”がトレンドになりそうだ。その流れは各業界に波及しつつあるが、もちろんあの業界もだ。
黙食を呼び掛けたのは福岡県福岡市のカレー店「マサラキッチン」。ツイッターがバズりメディアにも取り上げられた。黙食とは文字通り、食事中にマスクをしないときは、会話も控えようというもの。この動きにフィットネスクラブが「黙トレ」を始めるなど、さまざまな分野に波及している。
「これは風俗店でもはやりますよ。“黙ってイク”の黙イキです」と目を輝かせるのは風俗情報誌「俺の旅」の生駒明編集長だ。
コロナ禍で風俗業界が塗炭の苦しみを味わっているのは、飲食業界と変わらない。消毒に換気、体温測定とできる対策はしている。しかし、外出そのものが悪とされがちな風潮のなかでは、客が減っているのが現状だ。
「マスクをしてプレーする人も増えているといいますが、そもそもしゃべらないというのは面白い。これなら飛沫感染のリスクは低くなるので安心です」(生駒氏)
プレー中にしゃべらないことでメリット・デメリットはある。まずは客が黙ることで生まれるメリットは「風俗嬢に説教したり、口説いたりする客がいなくなります。話さないんだから当然です。これは嬢にとってメリットになる。また、客にとっては嬢の話に合わせたりして気分を乗せてあげる必要もなくなります。無駄な会話なくプレーに集中できます」(前同)とのこと。
デメリットもあるが、ちょっとしたことで解決できる。
「実はたいていの風俗嬢は黙っている客は苦手といいます。何を考えているか分からないし、反応がないと、どうプレーしていいか困るというのです。そんなときは筆談しましょう。『乳首をなめてください』と客がメモして、ペロッとしてもらえばいい」(同)
プレーのリクエストなら筆談でいいが、プレー中に気持ちいいかどうか伝える方法はないか。
「そういうときは拍手ですよ。フェラチオをされて気持ち良かったら“パチパチパチ”っとね。歯が当たって痛かったら、歯医者でよく言われるように右手でも上げましょう」(同)
最後はもちろん黙ってフィニッシュ。そのあと、なめられた部分をシャワーで洗えば安心だろう。
本来なら会話は食事における楽しみの一つでもある。風俗でもそれは同じだ。しかし、今はコロナ禍。飲食も風俗も食欲と性欲という2大欲求につながっているだけに必要なもの。業界も客も黙イキで苦境を乗り越えたい。