【女子ボートレーサーの愛用品】末武里奈 師匠の愛情が詰まった財布

2019年09月04日 11時17分

末武里奈子が愛用する財布

 人気女子レーサーのこだわりの品を紹介する「女子ボートレーサー 私の愛用品」――。今回は山口支部が誇る元気娘・末武里奈子(27)。紹介してもらったのは、宝物だという財布だ。高級ブランド、クリスチャン・ルブタンの、全面にスタッズが施されたオシャレな一品だが、そこには偉大な師匠からの温かい愛情が詰まっていた。

 攻めが主体のレーススタイルで「差して後悔するなら、握って後悔」が身上――。2016年5月にデビューしたものの、初1着までの道のりは長かった。その“瞬間”が訪れたのは18年9月の蒲郡GⅢオールレディースの最終日。山川美由紀を2コースまくりで破って11万舟券を提供した。

 そんな末武の師匠はあの“レジェンド”今村豊だ。レーサーを目指す前から父親と交流があった縁で弟子入りとなったが、直接の師弟関係を結ぶ女子レーサーは末武が初めて。前述の蒲郡で水神祭を挙げた後、電話で報告し「おめでとう」と祝福されたという。

 サプライズが待っていたのはその数日後だった。なんと、いきなりくだんの財布が送られてきたのだ。「ちょうど財布を替えたいと思っていたし、他の人とは違うものが欲しいなと思っていたんです。ポロッとでも口に出したつもりはなかったんですけど…」と師匠からのご褒美に喜びはひとしおだ。

 続けて「お金持ちの人から財布をもらうといいと聞いたことがあるし、これ以上ない人からのプレゼントでした」。

 実は2018年1月に大村W優勝戦で初めて師弟同時あっせんをされながらも「目の前で水神祭をしたかった気持ちもあって…」非常識な勇み足をした苦い過去があった。ただ、その節にペラ小屋で「ウチの子どう?」と他の選手に探りを入れるなど、師匠が自分のことを気にかけてくれていたと末武は伝え聞いていた。初1着を挙げ、レーサーとしての大きな一歩を踏み出せたことで「少しは応えられたかな」と自負する。

 取材した8月末には、いつもよりも短い前髪が目立っていた。聞けば、徳山お盆戦でFを犯してしまい「こんなに長いから見えないんだろう」と兄弟子にあたる白井英治に前髪をザックリと切られたという。「その前に(佐々木)裕美さんが目の下くらいで切ってくれたんですけど…」と恥ずかしげに話したが、むしろトップレーサーからの“かわいがり”を喜んでいるようでもあった。

 目下の目標は「A級に上がること!」と宣言! 師匠、兄弟子、先輩らに見守られながら、着実に成長している。

☆すえたけ・りなこ=1992年4月6日生まれ。山口支部の118期生。2016年5月、徳山一般戦でデビュー。18年9月、蒲郡で初1着。通算2勝、優出経験はまだない。同期には関野文、新開航、板橋侑我、宮之原輝紀らがいる。身長153センチ。血液型=A。