10年ぶりに開催される格闘技とロックのコラボイベント「MUSASHI ROCK FESTIVAL 2020(ムサフェス)」(13日、東京・豊洲ピット)に向け、主宰の“K―1レジェンド”武蔵(47)が本紙に熱い思いを激白した。

 ムサフェスは武蔵が現役を引退した2010年に、記念イベントとして第1回が行われた。「僕はいつも音楽から元気をもらっていた。でも音楽ファンが格闘技を見る機会がない」との思いで、親交のあるアーティストらを呼び大成功。引退から10年という区切りの年に久々の開催を決意した。「試合はもちろん、演者と格闘家の間にもそれぞれ『一番目立ってやる』という戦いがある。相乗効果から生まれる興奮を互いのファンが感じて、余力を残さず帰ってほしい」とムサフェス独自の魅力を語った。

 一方、現在の格闘技界については「(那須川)天心、武尊。スターは軽量級ばかりで、魔裟斗がいた中量級すらいない」。ヘビー級の舞台で世界の強豪と戦ってきた身として、寂しい思いも抱いているという。昨年のラグビーW杯日本大会の盛り上がりを例に挙げ「ああいったデカい男の戦いを世の中は求めてる。映画『ロッキー』じゃないけど、今日本人でヘビー級の選手が現れたら、一気にスターダムにのし上がれる」と、新星の登場に期待を寄せた。

 ムサフェスのバトルステージでは武蔵率いる全日本チームと、アーネスト・ホースト(54)&ピーター・アーツ(49)が指揮する世界チームの3×3対抗戦が行われる。「今後は格闘技メインの大会も開きたい」という武蔵が五輪イヤーにドデカい花火を打ち上げる。