立憲民主党は8日、国会内で「東京オリンピック総点検野党合同チーム」と題し、成田空港視察者によるぶら下がり取材を行った。

 同チームは空港検疫および来日した五輪選手団の到着ゲートからバスまでの導線などについて、内閣官房オリパラ事務局と厚生労働省から現場で説明を受けた。

 その結果、羽田、成田両空港は五輪選手団が到着ゲートを出たら一般客と同じ空間であることから「導線を分けるように要望した」という。

 成田空港では最高1日に数千人のオリパラ関係者が到着。ところが案内役スタッフ数十人は先月中旬から月末にワクチン接種1回目を打ったばかりで、今月23日の開会式までに抗体ができていない現状が浮かび上がったという。

 立民の山井和則衆院議員(59)は「非常にお粗末です。入国してまもない陽性の人も、コロナ陽性が生まれているかもしれないオリンピック関係者と最初に接触の案内役の方たちが、なぜワクチン2回終了していないのかと。本来(政府が)やっておくべきことだったと感じました」と話した。

 空港で陽性と判定された選手は、選手村の発熱外来に移動しPCR検査を受け、陽性なら選手村外の隔離施設に移動する決まりになっている。

「今日の(内閣官房などの)説明でも陽性が発覚した選手は、『選手村に連れて行きます』といいますから『やめてください』と言いました。なぜわざわざ陽性のオリンピック関係者を選手村のPCR検査を受けさせるのか。私たちは選手村以外の場所でPCR検査を受ければいいじゃないかと『選手村に入れるのはおかしい』という要望を強くしました」(山井氏)

 政府は五輪開幕に向けて野党側の要望に耳を傾けるのか。