初ブルペンでローテ当確! 楽天ドラ1・早川が貫く驚愕の「マイペース哲学」

2021年02月03日 06時15分

石井GM兼監督(左)が見守る中、ブルペン投球を行った楽天・早川

 色々な意味で一流の要素を持ち合わせているか。楽天のドラフト1位左腕・早川隆久投手(22=早大)が2日に沖縄・金武キャンプで初のブルペン投球を行った。わずか37球の「初お披露目」だったが、見守った石井一久GM兼監督(47)をはじめ、首脳陣は力強い投球を見せた新人を絶賛。早くも開幕先発ローテ入りの可能性を示唆したが、黄金ルーキーが周囲を驚愕させるのは投球だけではない。本人が元来持つブレない「哲学」がにわかに注目を集め始めているのだ。


 わずか37球の試運転にもかかわらず、その内容は圧巻そのもの。日米をまたにかけた指揮官も脱帽するしかなかった。

「いい素質、いいものを持っていると思いました。投球バランスが良くて、リリースポイントも安定している。シーズンに入っても2桁勝てる要素がある球を投げていましたね」

 小雨が降る悪コンディション下でのブルペン投球も、初球から威力ある直球が捕手・下妻のミットに吸い込まれた。力の入れ具合は「7、8割ぐらい」(早川)でも、指にかかるボールには切れのいいスピンも生む。指揮官とともに投球を見守った小山一軍投手コーチも「まったく(球に)ブレがなく、ボールのばらつきもない」と脱帽。そのうえで「ここ(キャンプ地)には2、3年目の選手もいますけど、またそことは違うのかなと思いました。開幕先発ローテ入り? (他に)じゃあ誰かいますか?」と1度目のブルペンで早くも開幕ローテーションの名を口にしたのだから並の左腕ではないのだろう。

 もっとも、早川が周囲を驚愕させているのは投球だけではない。キャンプイン直後から周囲を唸らせているのはブレない「野球哲学」だ。

 自主トレ中から「自分はとにかくマイペース」と公言していたように、春季キャンプでも自己流調整を貫いている。その象徴が初日の行動だ。昨季リーグ最多勝投手の涌井を筆頭に則本昂、岸、牧田ら一軍投手の大半が相次いでブルペン投球を行った一方、早川だけは「自分のペースを崩さずやっていこうと思ったので」と一人回避。この日のブルペン入りも「朝起きて体のコンディションを確認したうえで今日投げようと思った」と説明し、投球後にはまだ実戦で1球も投げていないにもかかわらず、首脳陣にプロで通用するクイック投法を質問するなど独自の世界観を見せつけた。

 これには石井監督も「あのくらいの年齢の選手は良くも悪くも自分を持っている」と苦笑い。そのうえで「すごい色々なことを考えている。クイックとかもそう。でも逆にあまり考え過ぎず、少しアバウトにいってほしい。最初から『備えあれば』というより、色々なとこで壁に当たって解決してほしい。選手として大きくなるにはそっちの方がいいと思うので」と思わず注文を付けるほどなのだから、その哲学は筋金入りとも言える。

 一般的にプロ1年目の新人は首脳陣の指示に従いながら調整していくが、黄金ルーキーにその前例を踏襲する思いはない。「今は自分のスタイルを貫いたうえで、そこからアップデートしていけばいい。小山コーチや石井監督にもそういわれたので」と早川。昨年のドラフトで4球団が競合した逸材。堂々とした姿勢には早くも将来の球界を背負いそうな大物感が漂い始めている。

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