【プロ野球大将 トライした大将:新庄剛志氏】誰もが無謀だと思い、結果的には無謀な48歳の挑戦となった。同時に誰もが「ひょっとしたら」と、わずかな可能性を信じた。

 阪神、日本ハム、米大リーグのメッツとジャイアンツで活躍し、2006年引退。昨年11月に生活拠点のインドネシアのバリ島から「もう一回、プロ野球選手になろうと思います」と宣言し、1年がかりで体づくり。12球団合同トライアウトにかけた。

 期限までにNPB球団からのオファーがなく、15年ぶりの現役復帰は断念した。しかし、7日のトライアウトの第4打席で左前に適時打を放ち、少年のように跳びはねて喜んでいた姿はプロ野球ファンに限らず多くの人の記憶に刻まれた。