いわき平競輪場でS級シリーズ(FⅠ・ナイター)「東京スポーツ杯」が開催されている。30日の2日目に、高木真備(26=東京)が予選2・7Rで逃げて上がりタイム11秒8という快速を発揮した。

 開催前から「400バンクで逃げて上がりタイム11秒台を出すのが今の目標です」と話していた設定を豪快にクリア。レース後、開催指導員室でタイムを確認すると…。

「ウヴォ!」

 叫び声とともに拍手が沸き起こると、開催指導員室からマグナム弾のように飛び出してきた。「11秒8でした! もうこのまま帰りたい!」。高木の今開催前までの最高タイムは12秒2。初日の予選1・7Rで12秒1と更新していたものを、さらにぶち抜いた。

 しばらくは目標達成の喜びに浸っていたが、「アオイちゃんが名古屋でもっと出しているはず…」と真顔に戻った。昨年8月名古屋で開催されたガールズドリームレース。児玉碧衣(26=福岡)は、2日目の高木と同じような打鐘4角からの仕掛けで11秒7を計時している(2着)。その児玉を石井貴子(31=千葉)が11秒6で差して優勝したレースだ。

「上には上がいる。もっと強くならないと。アオイちゃんの3年連続ガールズグランプリ制覇は本当にすごい。私なら満足して辞めていると思いますよ。ホント、それだけの努力をしていると思う。すごい…」

 怖いくらいの表情で「ガールズグランプリを勝つためには、全然力が足りていない」と、今の自分を戒めるかのように振る舞った。まずは一度気持ちを整えて決勝10Rに向かう。

 ユニホームの右肩に輝くのは「東スポWeb」のロゴ。「東スポ杯ですし、しっかり頑張ります」。今大会にかける気持ちは、通常とは違う。特別な思いを胸に、挑む。