愛知・名古屋アジア大会の女子5000メートル決勝(28日、パロマ瑞穂スタジアム)、パリ五輪代表の山本有真(積水化学)は15分17秒84で4位に終わり、メダル獲得を逃した。

 山本は先頭集団の5、6番手でレースを展開。懸命に先頭集団に食らいたものの、最後は首位争いを繰り広げたフレッド・ヤビ(バーレーン)と田中希実(豊田自動織機)に引き離された。

 愛知出身の山本は、この日と同じ会場で行われた6月の日本選手権で初優勝し、自身初の14分台をマーク。日の丸を背負って帰ってきたが、「無理やり『地元だから』、『日本選手権優勝したんだから』と言い聞かせて湧き立たせたが、走った結果『もう終わってしまったんだな』と寂しい気持ちがある」と複雑な心境を吐露した。

レース後、2位の田中希実(右)と記念撮影する山本有真
レース後、2位の田中希実(右)と記念撮影する山本有真

 さらに山本は「余裕もあったし、正直苦しくないのに、体が動いてくれないみたいな。呼吸はまだ上がらないのに、体が硬くなってしまって、ビビってしまった部分はある」と思い通りの走りはできなかったが「最後まで諦めずに走れたのは間違いないので、そこは後悔はない」と前を向いた。

 メダルには届かなかったが、この日は日本選手権よりも大きな地元の声援もかみしめていた。「(昨年9月の)世界陸上みたいに、置いていかれるだけのレースになると思ったが、地元の声援を聞いていると『無駄にしたくない』『落ち着いて走ろう』という気持ちで、冷静に集団につくことができた」と背中を押された。

 今大会では、勝負の世界の厳しさも痛感。「もっと14分台をコンスタントに出せるようになりたい。たった1回14分台を出しただけでは、全然自信にもならないなと走って思った」とさらなる飛躍を誓った。