打撃は一級品だが、グラブを持たせると話は別モノになってしまう――。ドジャースの超有望株ホスウェイ・デパウラ外野手(21)が、ポストシーズン(PS)で再昇格する上で〝守備難〟という重い課題を突きつけられている。

 米メディア「ベースボール・アメリカ」は24日(日本時間25日)の記事で、デパウラの外野守備を詳細に検証した。デパウラは23日(同24日)、大谷翔平投手(32)が15日間の負傷者リスト(IL)から復帰したことに伴い、3Aオクラホマシティへ降格。ロバーツ監督はPSのロースター候補から外したわけではないとしており、再昇格の可能性は残されている。

 その打棒は疑いようがない。11日(同12日)のメジャーデビュー後、11試合で打率3割2分3厘、出塁率5割、長打率5割8分1厘。長打5本に対して三振も5個、四球は11個を選んだ。一方、外野を守ったのは計6イニングにとどまり、球団が守備での起用に慎重な姿勢を崩していないことが浮き彫りになっている。

 では、実際にどこまで深刻なのか。同メディアによると、複数球団のスカウトはデパウラの守備を20~80の評価基準で「30」と査定。ただし、単純に足が遅く、守備範囲が極端に狭いという話ではない。短いメジャー経験では平均レベルのスピードを示しており、守備範囲だけならテオスカー・ヘルナンデスやカイル・タッカーと大差ないという。

 本当に問題視されているのは〝確実性〟だ。打球判断が安定せず、捕球できる打球をこぼすだけでなく、転がったボールの処理にも手間取る場面が目立つ。今季マイナーでは外野で95試合、守備機会172で失策は6。しかしながら、同メディアが守備映像を精査すると「アウトにできる打球を安打にしたり、余計な進塁を許したりしたプレーは15回以上にも上った」という。7月31日(同8月1日)にはフェンスから跳ね返った打球を処理し損ねて満塁の走者3人を生還させ、8月4日(同5日)には延長10回、サヨナラの走者を置いた場面でゴロをきれいに処理できず、決勝点を許した。

 皮肉なのは、ドジャースの両翼守備も決して高水準ではないことだ。ヘルナンデスはOAA(平均的な守備と比べて、どれだけ多くアウトを奪ったかを示す指標)で左翼の対象36人中32位、DRS(守備によって、どれだけ失点を防いだかを示す指標)で37人中35位。タッカーもOAAで右翼の対象37人中36位、DRSで44人中40位だった。それでも両者は計約2000イニングで問題プレーが10回程度だったのに対し、デパウラは841イニングで15回以上。短期決戦では一つの処理ミスが勝敗を左右しかねないだけに、球団が二の足を踏む理由はここにある。

 打力だけなら10月の攻撃陣に刺激を与えられる存在。それでもPSのベンチ入りを決める最後の関門は派手な一打ではなく、外野に飛んだ一本を当たり前にアウトへ変えられるか否かだ。21歳の大砲候補には極めて基本的で、かつ重い宿題が残されている。