多くの連続ドラマ、映画に出演した女優の中村ゆりさん(享年44)が急死し、SNSでは悲しみの声が広がっている。昨年1月にがんが再び見つかったが、撮影現場ではそれを感じさせなかった。そのウラには大好きな母への思いもあった。

 中村さんが1日に直腸がんのため亡くなったという所属事務所の発表から一夜明けた15日、芸能界からは俳優の鈴木亮平や女優の上野樹里、元KisーMyーFt2の北山宏光ら共演経験者から追悼のコメントが寄せられた。

 事務所の14日の発表によると、中村さんは13年前、がんを発症。周囲に心配をかけてしまうと非公表を貫いた。

 一旦、寛解したが昨年1月、がんが再び見つかる。手術は成功したものの、術後に転移。寛解は難しいと診断された。

 昨年1月といえば、同1月期フジテレビ系月9「119 エマージェンシーコール」(主演・清野菜名)で横浜市消防局のリーダー役を好演していた時期だ。フジ関係者の話。

「当時は(フジ)社内では元タレント中居正広氏の一連の問題によって『119』の撮影スケジュールにも影響があり、現場がドタバタしていた時期。1月も撮影中だったので、中村さんはその合間に病院を訪れ、がんが見つかったということになります」

 同10月期フジ系「終幕のロンド ―もう二度と、会えないあなたに―」(主演・草彅剛)では、ヒロインで絵本作家の妻役だった。

「撮影は昨年夏~秋にかけて。中村さんがキャストや制作陣にがんについて明かしていたかは不明ですが、大病だったことを感じさせなかったそう。歴史的な猛暑下、汗をかいて衣装を汚さないよう苦笑いしながら気を付けていたそうです」(同)

 中村さんの支えは大好きな母だった。

 今年7月配信の女性ファッション誌STORYよると、幼少期に両親が離婚し、引き取ってくれた母を助けたいとの思いが強かったという。

「中村さんにとって母は特別な存在です。子供のころから母にベッタリで、一緒に連れて行かれたことがきっかけでサウナにハマった。女優として多忙を極めた中でもサウナがリフレッシュの一つでした」(芸能プロ関係者)

 母は〝応援団〟でもあった。

「母は中村さんが出演した連ドラ、映画をすべて見たそうです。中村さんのCMなどキレイに撮れたビジュアルを見た時には『べっぴんさんやなとホメてくれた』と照れくさそうに話してくれました」(同)

「終幕――」は遺品整理を題材にした。中村さんは昨年10月配信の女性向け情報誌Poco’ceで「最後の瞬間に自分のそばに残したいもの」について「たくさんのお金やモノといった目に見える豊かさではなくて、愛されていたこと、優しくされた記憶」と語っていた。共演した役者に愛された女優だった。