元宝塚歌劇団・星組トップスターの湖月わたるが、BS日テレ「森田健作アワー 人生ケンサク窓」(9月5、12日、午前9時)に出演することになり都内で収録が行われた。

 俳優の森田健作が、ゲストと共に人生を振り返りながら、今を生き抜くヒントを〝ケンサク〟していく異色の番組。

 湖月が宝塚歌劇団に憧れたのは小学4年生の時だったと言う。埼玉県入間市の出身だったが、地元のテレビ埼玉で早朝に放送されていた宝塚の舞台を目にしたことがきっかけだった。「友よこの胸に熱き涙を」を見た途端に「心をわしづかみにされた」そうで、一気に宝塚に夢中となった。そして、小学5年生の夏休みに東京宝塚劇場で麻実れい主演の「ジャワの踊り子」を観劇。「将来、私も必ずこの舞台に立つ」と心に誓った。

 宝塚音楽学校受験では、当日のくじ引きで一次試験の受験番号が「1番」。面接とバレエ、新曲歌唱に臨み、「オー・ソレ・ミオ」を歌った。周囲の受験生に圧倒され、「自分のことより『みんなすごいな』という記憶しかない」と振り返る。さらに二次試験でも、くじで引いた番号は「1番」。面接では周囲がかわいらしいワンピース姿だった中、自分だけ制服だったというエピソードも明かした。

 そんな湖月の〝人生を支えた1曲〟が、AIの「Story」だった。宝塚退団を意識し始めた時期に歌詞と自身の気持ちが重なった。限られた時間の中でファンのために何ができるのかを考え、退団前のリサイタルでも歌唱した。「ファンの皆さまと共有できた」と語る思い出深い一曲だそうで、現在も歌い続けている。

 また、今年11月には、宝塚歌劇団退団20周年記念公演「TUMBLEWEED(タンブルウィード)」を開催する。タイトルの「TUMBLEWEED=風に吹かれて身を任せる人生」に込めた思いは、これからの人生観そのものでもある。明確に「ここへ向かう」と決めるより、「気づけばここにいた」という生き方をしたいという。

「割と自分自身を信用しない性格」と苦笑いするが、未来については前向きだ。「これからの人生がどうなっていくのか、どんな夢に出会えるのかが楽しみ」。退団から20年という節目を迎えても、次の行き先を決めつけることはない。風に身を任せながら新しい夢との出会いを待つ――。それが、湖月わたるが選んだ「これからの人生」の歩き方のようだ。