映画の園子温監督(64)が〝新作〟を製作していたことが分かった。2022年の女性トラブル報道後、3年以上、手掛けた映画が公開されていないが、地元の愛知でロケを行っていた。一連の問題の影響からか、「鬼才」の撮影現場は様変わりしていた。
新作の撮影が行われたのは昨年秋ごろ~年末だった。園監督の地元である愛知をロケ地にして、不可解な事件に巻き込まれる高校生たちの物語を描いた。長編作品だという。
事情を知る映像業界関係者が声を潜めて明かす。
「単館での上映を目指し、園監督の脚本、監督で製作されたと聞いています。無事クランクアップし、編集もほとんど終わっているそうですよ」
園監督は映画「愛のむきだし」(09年)、「冷たい熱帯魚」(11年)、「ヒミズ」(12年)、「新宿スワン」(15年)などで話題を呼んだ。暴力や性を臆することなく過激に表現したり、異なる要素を混ぜ込んでエンターテインメントに昇華させたりして評価され、「鬼才」と称された。
ただ、22年に一部週刊誌で女優とのトラブルを報じられた。報道内容は事実と異なり、名誉毀損されたとして当該週刊誌サイドを相手取って東京地裁に提訴。23年12月に当該週刊誌がネット記事を削除することを受け入れ、和解が成立したと発表していた。
この一連の問題後、自身が映画に関わったのは、「もしかして、ヒューヒュー」(22年)だけ。同作には監督ではなく、脚本で参加した。クレジットは本名「園子温」ではなく、ペンネーム「山本孝之」。これは過去の自身の作品と同様の〝色〟が付くことを避け、観客に純粋に見てもらう意図があった。それから3年以上、映画が公開されることはなかった。
ついにメガホンを取った園監督だが、新作の撮影現場は様変わりしていた。
「かつては役者たちの間で〝映画に出たい監督の一人〟と称されていました。ただ、騒動の影響でしょうか。新作ではキャストのほとんどが無名で成長途上の俳優。園監督は身ぶり手ぶりで懇切丁寧に演技指導をしたと聞きました。それでも望んだ芝居が撮れない時があり、脚本を一部変更して対応するなど、苦労したそうですよ」(前出関係者)
園監督は新作について7月、取材に対し、文書で「仲間のうちの、趣味で作ったもので、映画制作会社が作ったものでなく、私たちが仲間で趣味でつくったものです。映画館にかけたりする予定もありません」(原文ママ)と回答。メガホンを取って製作したことは認めたが、公開を目指す〝新作映画〟ではなく、あくまで「趣味」とした。「知り合い集めて上映会してますが、配給会社に見せたり、映画公開など、考えないです」(原文ママ)とも答えた。
前出関係者は「ロケを敢行しているのでそれ相応の費用がかかっているはずです。公開して興行収入などで製作費を〝回収〟しなければ、当然赤字。公開しないというのは考えづらいのですが…」と首をひねった。
その後も取材を重ねると、製作陣が公開を模索していることが明らかになった。
「今月には都内の試写室で試写会が行われました。製作陣の熱は高く、国内で上映できるよう調整を進めているそうです」(別の映像業界関係者)
園監督が再起を図っていることは間違いない。新作でその強烈な世界観を余すところなく表現し、公開もされれば話題になるが、果たして――。












