世界の広さを知って世界の王座を守る。ボクシングWBC世界ライトフライ級王者・岩田翔吉(30=帝拳)が10日、都内で同級1位エリック・バディージョ(30=メキシコ)との初防衛戦(20日、両国国技館)へ向けた練習を公開。アフリカの遊牧民マサイ族のドキュメンタリーから刺激を受けて、勝利へ闘志を燃やした。

 焼き肉好きの岩田は、王座を奪取した今年3月の前戦から取り入れた主に魚と野菜を摂取する減量を今回も継続。菜食がアスリートに与える影響を検証するドキュメンタリー「ゲームチェンジャー」を見たことがきっかけだった。それを5月の走り込み合宿中に見返そうと思ったのだが、現在は日本で配信されていなかったため、マサイ族のドキュメンタリーを見たという。

 感想は「牛とずっと生活していて、牛の血とか飲んでいましたね。野生の動物に近い生活をしていて面白かった。世界は広い。今あることが全てじゃないし、別のところへ行っても、それが全てじゃない。いろんな考え方だったり、いろんなカルチャーがある」と評価。自身も世界中の相手を迎え撃つ王者の立場とあってか、得るものがあったようだ。

 また、前戦の後は焼き肉のタン塩に舌鼓を打っており、減量と激闘を耐え抜いた後の味は「メチャクチャおいしかった」という。「自分の好物が牛なんですよ。牛乳も乳製品も大好き。でも、体には合わなくて、試合の1か月半前ぐらいから取らなくなるので、試合が終わってから牛を」と今回も食べるつもりだ。牛好きはマサイ族と重なるが「血をジャーっと飲むのは怖い。牛好きでもそれは…」と苦笑した。

 とにかく重要なのは勝つこと。WBO同級王者だった昨年3月には初防衛に失敗しており「それをクリアしてこそ真のチャンピオン。かなり気合入っています」と必勝を誓う。挑戦者を技巧派と見ており「相手が出てきても、足を使ってきても対応できるような練習はしています。岩田は打ちに来ない技巧派が苦手なんじゃないか、というところを覆すべくトレーニングを積み重ねてきた」と対策万全を強調した。

 勝利の美酒ならぬ、勝利の美肉を味わうことはできるか。