21日のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第24回は、山谷花純演じる荒木村重の妻「だし」が悲劇のヒロインとして光を放った。

 織田信長(小栗旬)への謀反疑惑が持ち上がった摂津有岡城の村重(トータス松本)は、主君の猜疑心は払拭できないだろうと思い悩む。羽柴小一郎(仲野太賀)の訪問を受けて翻意に傾き、だしは「必ずや殿のお命もお助けください」と小一郎に懇願する。

 ところが、信長におびえる村重は一族郎党を残して城を抜け出し西国の雄・毛利を頼る。だしは荒れ狂い「おのれ村重~!」と顔をゆがめて叫んだ。有岡落城後、信長は見せしめとして村重家臣たちを皆殺しにした上、だしら一族を斬首刑に処した。気丈に振る舞うだしは目隠しを断り、「それでもお慕い申し上げておりました」と村重への思いを心の中でかみしめた。

 山谷のX(旧ツイッター)には、「見事な演技で、ただただ感動、涙涙でした」「最期の最期まで村重を慕い、そして凜としただしが格好良くて素敵でした」などとリプライが寄せられた。

 そのXへの投稿で、山谷は「四年ぶり二度目の大河ドラマにて、小栗旬さんが演じられる役に悲劇を齎(もたら)せられる役。別作品も合わせると三回目」と明かした。

 2022年、「鎌倉殿の13人」で大河ドラマ初出演を果たした山谷。主演が北条義時役の小栗だった。鎌倉幕府を率いる源氏の将軍と、支える北条氏を巡るドラマ。山谷は、比企能員(佐藤二朗)の娘で2代目将軍・頼家(金子大地)の妻せつ(若狭局)を演じた

 夫の頼家は、義時ら13人による合議制の導入などによって骨抜き状態に。精神面にも影響が及び、21歳の若さで非業の死を遂げる。実家の比企氏といえば、比企能員の乱(変)で知られ、将軍の外戚として力を強めた能員らは北条氏に滅ぼされる。頼家との子である一幡は3代将軍に就けず、自身も比企の変で死んだとも、生き延びたとも言われる。

 苛烈すぎる信長の報復に遭った「だし」と、夫も実家も義時ら北条氏との権力闘争の末に果てた若狭局。「私は、あと何回、小栗さんが演じられる役に涙を頂くのでしょう」と山谷はXへの投稿でつづっている。