7日のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第22回で、織田信長史における象徴的出来事の一つである〝村重事件〟が静かに進行し、取り返しのつかない事態になりそうな雲行きとなった。

 播磨攻略で上月城の失敗から立て直しを図る羽柴秀吉(池松壮亮)と弟で主人公の小一郎(仲野太賀)は、反旗を翻した別所氏との三木城戦に取りかかる。そこに飛び込んできた使者が「有岡城主・荒木村重様、謀反にござりまする」と伝え、陣営は凍りついた。

 次回第23回は「さらば半兵衛」のタイトルにあるように、無念の死を遂げる軍師・半兵衛(菅田将暉)のエピソードが中心をなすとみられる。一方で、X(旧ツイッター)には、小寺(後の黒田)官兵衛(孝高、如水=倉悠貴)も絡めて村重謀反騒ぎの行方が「気になる」といった投稿も寄せられている。

 信長(小栗旬)配下、摂津有岡城主の村重(トータス松本)の謀反は多数の人々を巻き込んだ。説得に駆り出された一人が官兵衛で、翻意させられなかったばかりか天正6(1578)年から1年ほど有岡に幽閉される身に。5月31日の第21回では、播磨の諸侯が信長に臣従の意を示すため、官兵衛は先陣を切って「この私の嫡男、松寿丸(後の長政)を差し出しまする」と申し出ていた。

 幽閉された官兵衛にも寝返り疑惑が生じ、秀吉妻の寧々(浜辺美波)がいる長浜城に預けられた松寿丸は信長からの殺害命令で生命の危機に直面する。官兵衛自身は閉じ込められ生活で脚を悪くした。こうした逸話をどう見せるのか。1973年の大河ドラマ「国盗り物語」では、感情激烈な信長(高橋英樹)と悩める村重(新田昌玄)が対照をなした。江守徹の官兵衛は思慮深さが際立った。2011年のテレビ東京系「戦国疾風伝 二人の軍師」では、半兵衛が松寿丸を斬ると秀吉に申し出た。

 有岡城では村重が籠城から脱出して尼崎に向かう。大阪府伊丹市の公式サイトには「内通者によって有岡城は落城し、一族・家臣は処刑されました」とある。美人として名高い妻のだし(山谷花純)もその1人。劇中、村重は戦国武将業より妻との時間を大事にする人物として描かれる。謀反人の愛妻への苛烈な報復は画面に映るのか…。