3日のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第17回は、オープニングのタイトルバックとテーマ曲が流れず、劇中は女性が市(宮崎あおい)しか登場しないという異例の形で繰り広げられた。
この日は冒頭、武田信玄(高嶋政伸)らが餅つきをするシーンに、スタッフやキャストの名が被せられた。餅つきに少女が多数いたものの、全編を通じて実質的に女性は織田信長(小栗旬)の妹で浅井長政(中島歩)の妻である市だけ。これで4週連続不在となった木下藤吉郎(池松壮亮)の妻・寧々(浜辺美波)のみならず、藤吉郎と小一郎(仲野太賀)兄弟の母なか(坂井真紀)、姉とも(宮澤エマ)、妹あさひ(倉沢杏菜)ら〝木下家の女たち〟もすべて消えてしまった。
そして輝きを放ったのが、お市の方。自刃を遂げる長政の何と介錯を買って出るという、史実とされるエピソード(夫とともに死を望む市と3人の娘を長政が小谷城外へ送りだす)にない演出が施された。討伐にあたって虎御前山に陣を敷いた信長は「待たせたのう、長政。すぐに楽にしてやる」とつぶやいたが、最期は市が「すぐに楽にしてさしあげまする」と刀を振るった。
いわば信長のお株を奪ってしまった市。終盤は表情アップが繰り返し映され、返り血が顔中広がったところで第17回は終わった。主題歌やタイトルクレジットなしは、連続テレビ小説が節目の回を迎えた時になされる手法。放送開始から3分の1が経過した「豊臣兄弟!」は、市と長政の別れで〝ファースト・フィナーレ〟を迎えた形だ。
市は柴田勝家(山口馬木也)の妻として、後に羽柴秀吉となる藤吉郎と対峙し、北ノ庄で悲劇の最期を遂げる。一方、娘の茶々は秀吉の妻・淀殿となって貴重な実子である秀頼を産む。豊臣家と因縁深い市は物語上、最重要級キャラクター。信長の妻・濃姫が登場しないのは、市の存在感を際立たせるためか。












