善人で小心な「もっちゃん」が犯人イメージにそぐわないことからさらなる考察を呼んだTBS系ドラマ「田鎖ブラザーズ」は、19日の最終回で結末を視聴者の解釈に委ねる形で幕を閉じた。
31年前に両親を殺害した人物を探し、裁きを下すために警察の世界に入った真(岡田将生)と稔(染谷将太)の田鎖兄弟。犯人だと信じ込んでいた作家の津田(飯尾和樹)は見込み違いが判明し、親を亡くした幼い兄弟を支えてくれた「もっちゃん」こと茂木(山中崇)が犯行を命じられたと知らされる。
ところが最終回、茂木犯行説を疑わせる材料が浮上。これまた、田鎖兄弟に寄り添ってきた年長の幼なじみ・晴子(井川遥)が真犯人として浮かび上がった。事件を解明する旅は終着点に達し、2人は晴子と対峙する。そして――。
真は事件の発端となった密造銃を構える。制裁を覚悟する晴子。額に当てた銃口から火花が散って銃声が響き、血の雫が滴り落ちた。
すると画面は一気に転換し、兄弟の原風景であるかつての工業地帯が映し出される。現在の兄弟2人が、幼い頃の自分たちや両親と混在。浮世離れした映像で物語は完結した。
発砲はされたものの、銃口が最終的にどこに向けられたのかは映されなかった。血が落ちた経緯も不明。その後の〝原風景〟シーンでおなじみの釣りをする晴子らしき後ろ姿が見られたが、この回では真のバディーである宮藤(中条あやみ)が同じ格好をした場面もあっただけに、晴子と断定できない。一方で兄弟が蓬田署に向かう映像は自首を想像させる。
目を引くのは、最後の一連の〝原風景〟シークエンスがシネマスコープ画面で展開したこと。シネスコ転換は、回想シーンで行われてきた。真実にたどり着いた2人の姿の〝回想〟は、死さえも連想させる。
大人同士の2人が「大きくなったら何になりたい」と尋ね合う場面。泣き顔で「何だろうな」と言う真の姿からは、どうしてこんな人生になってしまったのかという悔しさもうかがえる。真も稔も死んではいないが、どこか違う世界に行ってしまった。そんな2人が、ここに至るまでを回想したシークエンスとも考えられる。
視聴者の解釈に委ねられた結末は、大きすぎる余韻を残した。












