最終回が迫り、TBS系金曜ドラマ「田鎖ブラザーズ」の考察が活発化している。田鎖兄弟(兄・真=岡田将生、稔=染谷将太)の両親が殺害された31年前の事件は前回12日の第9話で全貌が明かされたことになっているが、クライマックスとなる最終回がエピローグに終始するとは考えにくい。物語の根幹を揺るがす事実が語られるとみられる。

 親殺しの犯人を捜すために警察官となった真と稔。9話ではラスト、2人の幼なじみで情報提供も行う質店の晴子(井川遥)が、刑事の小池(岸谷五朗)に「そろそろ本当のこと話したらどうですか」と意味深に促し、小池が「それはあなたのことでしょう?」と返した。

 最終回では「本当のこと」が明るみに出るとみられる。そして予告映像には、真が激しく泣く姿があった。悲しみというよりは、己の運命を呪うような激情ぶり。SNSでは「もっちゃん」こと茂木(山中崇)の真犯人説に疑義が呈されているが、真の泣き方は家族や兄弟に関わる〝不都合な真実〟を突きつけられたかのようにも見える。

 晴子と小池には、事件が「時効」だと口にしてきた共通点がある。晴子は31年前の事件時、田鎖宅の前にいて、犯人らしき人物とぶつかっている(顔は見ていない)。その後、両親を亡くした2人に寄り添ってきた。小池は当時の捜査を通じて兄弟と接点があった。晴子も小池も「時効」を理由に、事件解明に執念を募らせる兄弟に対して抑制的だ。

 予告映像では、晴子による「前に進んでほしかったの」との言葉も聞かれた。すでに、長年慕ってきた茂木が犯人だと知らされショックを受けた兄弟。真相に迫るより、別のことに目を向け〝前向き〟になってほしいという意味か。小池も予告で「事件はまだ終わっていない」として、何らかの事実もしくは関係者の責任の取り方に言及している。

 真と稔が事件の真相を吐かせた元工場長の妻ふみ(仙道敦子)は、茂木に2人の様子を探らせたりする際に「みんなの幸せ」を口にした。「みんな」には兄弟も含まれ、すべてを知って余計に傷つくことを避けようとしたとも考えられる。

 ドラマでは、事件前の田鎖家で〝母ちゃんの味はもっちゃんの味〟という食事シーンや、稔の誕生日を〝チャーハンケーキ〟で祝う場面がたびたび回想された。母に料理を教えた茂木。2人に何らかの〝関係〟があったのか。SNSでは兄弟の親違い説もみられる。予告で流れた「真が兄弟でよかった」という稔の声は、不都合な真実を乗り越えた絆の深さを示唆するものなのか…。