TBS系ドラマ「田鎖ブラザーズ」6日放送第8話で、主人公の田鎖兄弟(兄・真=岡田将生、弟・稔=染谷将太)が通う中華料理店の店主「もっちゃん」こと茂木(山中崇)を映す独特なカメラフレームの理由が浮かび上がった。

 法律上のわずかな日数の違いで時効になった、31年前の両親殺害事件の犯人を追う刑事の真と検視官の稔。亡き母に料理を教え、事件後残された兄弟を支えてきたのが茂木だった。一方で茂木にはどこか詮索するような挙動があり、ワケあり感も漂わせていた。

 茂木が映るのはもっぱら、兄弟がカウンターに陣取る店内。薄暗く、いつも他に客はいない。くたびれた白衣姿の茂木が厨房で前かがみになって黙々と仕事に精を出す姿は、多くが後方からのショットで撮影された。

 姿勢が猫背気味な茂木だけに、背中からのカメラフレームになりがちなのか。カウンター越しに兄弟と接するカットでは顔が普通に映ったが、およそ真正面からのアップやバストショット映像はない。兄弟を支えてきた関係なのに2人と堂々向き合う姿がないのは異様でもあり、背中が目立つショットは何らかのうしろめたさの表れかとも思われた。

 そうした茂木にまつわる疑惑が一気噴出したのが第8話。事件への関わりが疑われる証言がもたらされ、兄弟を驚がくさせる。これまで聞かされていた当時の様子を〝検証〟する手がかりを稔が見つけた。

 事件当時、兄弟の父が勤める金属工場で火災が発生。料理の作り置きを頼まれて工場にいた茂木は火災に巻き込まれ、意識を失い火傷を負った。だが、それは工場長夫妻と茂木だけの間の話。真の調べで、田鎖宅で犯行に及んで走って移動すれば、消防が到着するまでに工場に着き、アリバイが成立する可能性があることが分かった。

 この真偽を見分けるカギが茂木の背中だった。爆発で飛散した物質の性質から、火災に遭っていれば金属熱傷を負い、背中に白くなった瘢痕(はんこん)が点々と残っているはずだと稔は推察。それがなければ、茂木はうそをついていることになる。

 そして兄弟は何も知らない茂木を銭湯に誘い、背中を見た――。

〝真実〟を語った、もっちゃんの背中。後方ショットはこの日のための伏線だったのか。