ロックユニット・VINYLのギタリスト・鈴木新が命を削るロック人生を赤裸々に語った。肺気腫に加え、中度の肺炎を併発。一時呼吸困難となり緊急入院した鈴木が退院した。

 5月9日の大須 ell.SIZE公演後には、すでに身体は限界だった。

「ライブ後の打ち上げで、割としんどくて。俺はスタッフと先に帰ったんだけどフラフラで。次の日も調子に乗って遊んでたのがいけなかった」

 病院では24時間点滴。絶対安静。人生初の入院…。だが、鈴木の頭の中にあったのは病気のことではなく、ライブだった。

「本当は解熱剤や鎮痛剤でライブスケジュールを全部こなしきってから倒れようと思ってた(笑い)」

 前日に診察した医師からは「今すぐ入院しないと知らないよ」と警告されていたという。それでもレコーディングへ向かった。そこでVINYLの相棒・福井祥史が「体を優先して入院してほしい」と言った。その一言で鈴木は病院へ運ばれた。

 入院中、SNSで「フォロワー少ないのに命を賭してまで活動する必要あるのか?」という投稿を目にした。しかし、鈴木は「VINYLはジョブじゃなくライフワーク。株価でも選挙でもない。数字だけでは価値は見いだせない」と話した。

 1995年、元黒夢の鈴木新と、D’ERLANGER2代目ボーカリストとして知られる福井祥史によって結成されたVINYL。活動停止期間を経て、2024年に約25年ぶりの本格再始動を果たした。

 そして今回、hideとの秘話も明かした。

 鈴木は黒夢脱退後、hideのもとで活動をサポートされていた時期があり、「アー写とデモが必要だよね」と言われレコーディングした2曲が「BE」と「ずっとそばにいて」だったという。

「hideさんのところで面倒みてもらってた時代だった。あの頃の情熱を、今もう一度現代に蘇らせたい」

 現在配信中の「ずっとそばにいて roots edition」には、そんな想いが込められている。

 そして6月13日、大阪BIGJACKで再始動後初のワンマンライブが開催される。

「今回はVINYLの曲を全部やる。可能な限りやる。『もう一回あの曲やって』って言われたらまたやる。ファンのみんながいる限り、俺はギターを弾き続ける。逆に言えば、ギターを弾いてたからみんなに会えた。本当に良かった」

 還暦を目前にしてもなお、鈴木新のロックは終わらない。