マイケル・ジャクソンの伝記映画「Michael/マイケル」が今週末の全米公開を前に、欧州など一部の国で22日に封切られ、初日の興行収入がミュージシャンの伝記映画としては史上最高額を記録したと米芸能ニュースサイト「デッドライン」が23日伝えた。

 一方、マイケルの児童への性的虐待疑惑を訴え続けるドキュメンタリー作家は、同作品が、その問題に「一切触れずに、どうやって彼の真実の物語を語ることができるのか」と疑問を投げかけた。

 同サイトによると、「マイケル」の初日の興行収入は総額1850万ドル(約29億5600万円)に上り、最も大きかったのはフランスと英国、アイルランドだった。

 フランスでは全国743のスクリーンで公開され、「オッペンハイマー」や「ボヘミアン・ラプソディ」の初日興収を大きく上回り、この日の興行成績ランキング1位。観客動員数の41%を占めた。また、英国とアイルランドでも同様に22日の同ランキングで首位に立った。

 そんな中、マイケル・ジャクソンから性的虐待を受けたとする児童の家族に焦点を当てたドキュメンタリー映画「ネバーランドにさよならを」(2019年)のダン・リード監督は米誌「ハリウッド・リポーター」に、「マイケル」の興行的成功が確実視されていることについて、「多くの人は彼が児童虐待者だったことを気にしていないということだ」と主張した。

 リード氏はまた、「(マイケルが)ジェフリー・エプスタインよりも悪質だったという事実を完全に無視している」とし、未成年者への性的人身売買で有罪となり、2019年に死亡した米富豪と比較した。

 これに対し、「マイケル」のアントワーン・フークア監督は、米誌「ニューヨーカー」とのインタビューで、児童虐待疑惑について、「人は金のために卑劣なことをすることもある」とし、マイケルを訴えた原告らを暗に批判。リード氏は、「この映画に関わった人たちは皆、大儲けしているように見える」と反撃した。