ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)の動向に注目が集まるなか、海外の一部ではモンスターの〝陰り〟が指摘されている。

 井上は5月2日に東京ドームで前WBC&IBF世界バンタム級王者・中谷潤人(28=M・T)と対戦が決定と海外で報じられており、あとは正式発表を待つばかり。その後はフェザー級への転向も視野に入れている。

 そうしたなか、米専門メディア「BOXINGNEWS24/7」は井上に関する記事を掲載した。同記事では「ボクシング・シーン」から、名トレーナーのスティーブン・エドワーズ氏のコメントを引用。同氏が井上について「やや衰えを見せている。全盛期を過ぎたというよりピーク(頂点)を過ぎた状態だ」と語ったことを紹介した上で「井上は2025年に全勝したものの、以前より苦戦を強いられた。クリーンヒットを食らう場面もあり、かつてはより早く決着がついていた攻防の中で、主導権を取り返す必要があった」と指摘した。

 続けて「カルデナスは2ラウンド(R)で井上を激しくダウンさせたが、井上は8Rで逆転勝利を収めた。この試合は順当な展開が予想されていた。しかし、相手が立ち向かい互角に打ち合えば隙が生まれることを思い知らされる結果となった。そうした瞬間が試合の勝敗を分けたわけではないが、試合の流れを変えた。以前の井上は流れが変わると素早く決着をつけていた。2025年、相手は打ち合いを長引かせ、再起の機会をつかむことができた」と分析する。

 そして「スーパーバンタム級において、井上は依然として誰もが追いかける存在だ。彼のタイミングとフィニッシュ能力は健在である」とモンスターの実力を認めつつも「変化が見られるのは、彼が戦う余裕の幅だ。長引く打ち合いは数年前よりもリスクが高まっている。フェザー級への移行は、その余裕を完全に奪うだろう」との見方を示した。

 その上で「井上は依然として全盛期にあるかもしれない。あるいは、頂点を過ぎただけかもしれない。もしそうなら、次のステップのタイミングがこれまで以上に重要になる」と指摘。フェザー級に階級アップするなら時間的な猶予はなく、早期に転向すべきと主張した。