ザ・ビートルズの激動の歴史と軌跡を描いたドキュメント「ザ・ビートルズ・アンソロジー」がディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラススター」で新エピソードを加え、2025年11月26日(水)から独占配信中だ。9時間にも及ぶ長いドキュメントだが、年末年始の休日に楽しむには絶好の傑作となっている。ぜひこの機会に歴史的作品を体験してはどうだろうか。

「ザ・ビートルズ・アンソロジー」は1995年から96年に制作されたザ・ビートルズの未発表曲集「アンソロジー1~3」の発表に合わせた映像作品として95年に制作・発表され、後にDVD化された。今年11月に音源がリマスターされ、新たに「4」を加えた再発表と並行したプロジェクトとして、映像も完全リマスターされ今回の公開に至った。

アンソロジー4が新たに加わって9章構成となった「ザ・ビートルズ・アンソロジー」
アンソロジー4が新たに加わって9章構成となった「ザ・ビートルズ・アンソロジー」

 もともと8章構成だったシリーズに新たに「エピソード9」を加え、結成直後のリバプールやハンブルクでの下積みを経て、やがて世界を席巻することになるグループの伝説的な歴史を追っている。

 作中で描かれるのは、時代を超えて語り継がれる出来事ばかりで、63年の英国内でのビートルマニアの熱狂、64年に世界中を席巻したツアーや、米国上陸などは前半のハイライトになっている。

 60年代にジャンルを超えたスーパースターになった後の栄光と狂乱、66年にツアーをやめてレコーディングアーチストになってから巻き起こした音楽的革命、67年のサイケデリックムーブメントにあってザ・ビートルズが取り組んだ新たな音楽的挑戦、さらには世界最高のロックバンドとして君臨した時代に、ザ・ビートルズが60年代にカウンターカルチャー(反体制・若者文化)のアイコン的な存在として活躍した時期、インドにおける精神の探究、そして70年の最終的な解散まで描かれている。すべてが貴重な映像ばかりだ。

 さらに新たに制作された完全新作の「エピソード9」では、94年から95年にかけて、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人がアルバム「アンソロジー1」の制作に取り組む様子や、ザ・ビートルズとしての人生を振り返る未公開の舞台裏映像が収められている。

 今回のリマスターに当たってアップル・コア社の制作チームは、ピーター・ジャクソンが率いるウィングナット・フィルムズ/パーク・ロード・ポストのチームや、名プロデューサー、ジョージ・マーティンの息子ジャイルズ・マーティンの協力を得て映像の修復を監修。ジャイルズは、映像内で使用されるほとんどの音楽の新たなミックス制作も手がけている。

 音源の「アンソロジー」も新たにリマスターが施され「4」を加えた新バージョンで11月に発売された。デモやセッション音源など13の未発表トラックを含み、ジョンの残したボーカルトラックに他のメンバーが演奏を加えた95年の「フリー・アズ・ア・バード」と「リアル・ラヴ」の2曲は、オリジナル版のプロデューサーでもあるジェフ・リンの手で新たによみがえっている。こちらも必聴だ。

 いまだに世界中を魅了するザ・ビートルズの伝説と魅力を詰め込んだ「ザ・ビートルズ・アンソロジー」。ファンのみならずあらゆる人にぜひ体感してほしい。