J1町田の元日本代表DF昌子源(32)が、クラブ史上初タイトルとなる天皇杯制覇を受けて、昨季から指導を受ける黒田剛監督について語った。

 町田は22日、天皇杯決勝(国立)で神戸に3―1で勝利。青森山田高を長年、指揮してきた高校サッカーの名将が、町田を率いて3年目でついに主要タイトルに到達した。

 そんな指揮官をキャプテンとして支えてきた昌子は「高校サッカーとはいえ、その舞台をそれ以上に経験している選手はいないので、監督も『お前らプロの前でこの話をするのは申し訳ないけど』と、よく前置きを入れて高校サッカーの話をする。一発勝負で無類の強さを監督が発揮している以上、疑うことはない」ときっぱり。

 さらに「そうやって勝って、高校サッカーで黒田という名前を売ってきた人だと思うし、選手の中で『高校でしょ』という思いはなかった。そもそも、それだけ決勝を戦っているのはプロアマという区切りをなくして勝負事の世界でこれだけ決勝戦を戦っている人はすごいなと思う」と語った。

 また黒田監督からのゲキが失意から立ち直るきっかけになったこともあった。4日のアジアチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)のホーム、メルボルン・シティー戦で自らのミスでオウンゴールを招いてしまった。

 主将の威厳に関わる事態だったが、昌子は「メルボルン戦で僕がありえないオウンゴールをした時は、『キャプテンの威厳を失うな』と常に言われた。『気にするな、このチームはおまえがキャプテンだ』『何かものを言えないとか、考えなくて良い。とにかく威厳を失うな』『このチームのキャプテンは、おまえだ』と言い続けてくれた」と明かした。

 そんな信頼に応えたい思いが実った天皇杯制覇でもあった。昌子は「一つ形として、監督にカップを掲げてもらえたのは、キャプテンをやっている以上は嬉しかった」としみじみ語った。