株式相場は、高市早苗氏の総裁選勝利で想定されていた「株高・円安」シナリオ通りに進んでいる。7日は、「サナエノミクス」の主力と目される防衛、原発、介護、サイバーセキュリティー関連株が軒並み大商い。また、高市氏が金融政策に関してハト派のスタンスであることから、円安期待を材料に半導体関連も買われた。
ただ、7日の急騰は、日本初の女性総理誕生を前提とした〝ご祝儀相場〟的な側面があり、このまま「日経平均5万円」というシンボリックな水準まで買い上げられるかは微妙なところだ。瞬間的に到達する可能性はあるが、今後の政権運営次第では株安局面が到来することも十分考えられる。
とはいえ、数か月にわたって停滞気味だった国策がようやく動き出す。当欄では、防衛や電力など「誰が総裁になっても国策の追い風を受けるテーマ」を取り上げてきた。今後の中心は「サナエノミクス」になるだろうが、間違いなく一大相場テーマになると思われるのが「蓄電池」だ。電力需要の増加を背景に、原発を含めた再生可能エネルギーの拡大は必須の状況であり、効率的な電力の活用に不可欠なのが蓄電池だからである。
実は、日本の蓄電池に関する特許数は世界トップであり、世界に対して日本が優位に立てる産業である。科学技術振興機構が作成した資料によると、「カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの導入が必須となるが、再生可能エネルギーの導入には蓄電システムによる充放電が最も適した手段」とするほか、「革新型蓄電池の売り上げは2030年に約33兆円、50年には約53兆円に成長すると試算されている」としている。
蓄電池に関しては、まだ手アカの付いていない銘柄が多いだけに、これから中長期で株価が大幅に上昇する期待がある。コンデンサメーカーのニチコン(6996=1454円)は、業界最高水準の充放電性能を誇る蓄電池を手掛けるほか、データセンター向けが好調。今期の売上高は過去最高となる見通しだ。株価は1500~1600円処を上抜ければ、一気に駆け上がる可能性がある。
三菱マテリアル(5711=2833円)は、蓄電システムを手掛ける有望スタートアップのコネックスと2020年に資本業務提携を締結。使用済みリチウムイオン電池からリチウムやニッケル、コバルトを回収し、電池材料としてリサイクルする能力を拡充している。レアメタルのリサイクルでは、関東電化工業(4047=977円)にも注目しておきたい。(株価は7日終値)












