米国では利下げ機運が高まる一方、日本は「いつ日銀は再度の利上げに踏み切るか」という議論が熱を帯びてきた。そうなると、為替相場は円高方向に振れやすくなるため、内需関連株に物色が集まる可能性がある。
これまで、この見方をベースに消費関連や銀行を注目銘柄として取り上げてきたが、実はあえて触れてこなかった内需関連株がある。建設だ。
実際、建設大手の株価は今年に入ってから上昇傾向が鮮明になっている。建設業は、2014年から始まった「国土強靭化計画」という強烈な追い風を受け続けている。さらに6月、政府は津波対策や道路整備、下水道の老朽化対策を含む新たな国土強靭化計画を閣議決定した。来年度から5年間で、約20兆円を投じるという。
明確な特需が発生しているにもかかわらず、ここまで建設セクターを取り上げてこなかったのは、市場の裾野が広く、銘柄を絞り込むのが難しいからだ。また、資材の高騰や人材不足の直撃を受けているセクターであることも、評価を難しくしている。とはいえ、実際に業績、株価ともに上向きのセクターであることに間違いはない。そこで、今回は業績好調にもかかわらず、株価が評価不足と思われる建設関連銘柄を取り上げたい。
まずは、地盤改良分野で独自工法を持つなど技術力に定評がある不動テトラ(1813=2681円)。港湾復旧工事や津波対策、防災・減災に必須の地盤改良など、国土強靭関連事業を幅広く展開している。近年の建設コストの高騰によって、前中期経営計画は利益面で下ブレしたものの、地盤改良事業は計画を上回って着地。新工法の開発投資にも積極的で、今後も活躍の出番が増えそうだ。株価は今月上旬に上場来高値を更新したが、他の建設株に比べると安値からの上昇率が低くとどまっているのがポイント。
同じく地盤改良や法面(のりめん)保護など特殊土木に強みを持つ日特建設(1929=1286円)は、今年6月以降、株価上昇が加速している。もっとも、いまだ評価不足の感は否めない。
また、インフラ補修工事が主力で、国土強靭化のど真ん中銘柄であることに加え、好財務かつ最高益の連続更新を見込むショーボンドホールディングス(1414=5002円)にも注目。単価が高いのは難点だが、好調な建設株の中で株価の出遅れは際立っている。建設セクターには、他にも評価不足と思われる銘柄が散見されるため、引き続き注目していきたい。(株価は16日終値)












