来シーズンよりサッカーJ2水戸ホーリーホックへの入団が内定した名古屋高校MF山下翔大(高3)が27日、母校で関係者とともに入団会見を行った。

 山下はやや緊張した面持ちでマイクを取り「プロの世界というのはとても厳しい世界だということを理解しています。その中で自分の武器であるフィジカルを生かしてチームに貢献したい。まずはしっかり試合に出られるように頑張りたい」と抱負を語った。

 そのフィジカル面に関して、名古屋高校の山田武久サッカー部監督は「圧倒的なスピードとパワーを兼ね備えている」と表現。ホーリーホック柏葉涼太スカウトも「スピードとパワーを生かしたフィジカル能力と、それを生かした縦への突破が魅力」と口をそろえる。

 ただ山下には全国大会優勝など目立った戦歴はない。いわば埋もれていた原石を「育成の水戸」として知られるホーリーホックが発掘した格好だ。

 この点について、柏葉氏は2度招いた練習参加が決め手になったと話す。

「山田監督から頂いたプレー映像を観たときは、シンプルにメチャクチャ速い。ファンをワクワクさせる選手はチームにとって必要。守備ではボールを持った選手への寄せる距離や速度、球際の強さが際立っている。ただ、1回目の練習参加の時はフィジカルの強さは出せても、ボールを扱う技術にはやはり課題があった」

 具体的には「パススピード、守備の立ち位置など」(山下)。柏葉氏はこのままでは厳しいと伝える同時に、次も呼ぶから課題に取り組むよう伝えたという。

 はたして約2か月後の2回目では「その部分が良くなっていた。しっかり真面目に取り組める子だという人間的な面も含めて判断させていただいた」。チームで鍛錬すれば絶対にやれるようになる、という確信を抱いた。

 山下の大好物はお米。試合に勝利した際には茶碗7杯を平らげる。会見を見守っていた母・恭子さんは初めて親元を離れ茨城県へ旅立つ息子に「とにかくケガなく頑張ってほしい」と不安と期待が入り混じった表情でエールを送った。

 水戸は8月27日現在、勝ち点52でJ2首位と悲願のJ1昇格へ奮戦中。新たなステージに向け、山下は残り半年も慢心なく鍛錬に励む。