作家で“えろ屋”の紗倉まな(32)が6年ぶりとなるエッセー集「犬と厄年」(講談社)を刊行した。三十路を迎え、愛犬と暮らす生活の中で起きた小さな変化と感情の揺れ動きを包み隠さずにまとめあげた一冊。自分なりの“ちょうどよさ”を見つけたまなてぃーがインタビューに応じた。かつてなくほがらかに――。

――女性は数え年で33、37歳が厄年。前厄と後厄まで合わせると、30代の60%が厄年ということになってしまう

 紗倉 長いですよね(苦笑)。私はそういったことをあまり気にしないほうなのですが母が縁起を極度に気にするタイプで、30歳になる手前から「あなたもそろそろ厄年だから気をつけなさい! 厄払いに行きなさい!」などとLINEがときどき送られてきていました。今回の新刊にも書きましたが、去年はどでかい体の不調がいろいろ重なって、クリスマスのインフルエンザで終わりかと思ったら、年末に目がハムスターを1匹ずつ入れたくらいにぼっこんと腫れて両目が開かないという事件も起きて、結構な厄を感じました。これは看過できないなって…。

――家族コンプレックスなど今までだったら明かさなかったであろうテーマをつづった理由は

 紗倉 20代の頃まではかっこつけたいというか、少し背伸びをしてでもいいところを見せたいという欲がありました。そういう部分では文章にも多少の「よく見せたい」欲が乗っかっていたと思います。もちろん、懸命に自己プロデュースすることも大切な戦略ですが、他人から見た自分はこちらが思うようにはコントロールできない、とふと思った瞬間があって。「こう見せたい」「こう思われたい」と思ったところで結局独りよがりでしかないなら、身の丈以上のふるまいをすることも、過大に評価されたいという欲も薄れていったところはありました。

素をさらけ出せるようになったという紗倉まな
素をさらけ出せるようになったという紗倉まな

――いい意味で肩の力が抜けた?

 紗倉 そうですね。AVデビューしたときはロリ売りでしたし、最初のイメージは大切なので徹底的にキャラクターを守ってきた部分はありました。保守的だった私のそのスタンスが変わったのは10周年を迎えたころで、いつの間にかロリババアってイジられたり謎のレジェンド扱いもされるしで、そういった扱われた方の変化にも対応しつつ、ここからは本当に自分のペースでやりたいことを思う存分やるフェーズに入ってきたのだなと思いました。肩の力が抜けたのはそういった変化を受け入れられるようになったことも大きいです。