コメの値上がりへの対処策として、もち麦をコメに交ぜる工夫をしている人もいるそうだ。確かに、もち麦など雑穀類はコメより入手しやすい。だが、価格はさておいても雑穀を食生活に取り入れると健康への効果がすごいという。専門家に聞いた。

【疲れやすい人、栄養不足の人に――雑穀は古来のスーパーフード】

 雑穀とは主穀ではない穀類という意味だ。一般にはヒエ、アワ、キビ、ハトムギ、大麦などイネ科の作物を指すが、広い意味で大豆やソバの実などイネ科ではない穀物も含めて雑穀と総称することもある。

「今、いろいろな理由から雑穀が注目されています。何より食物繊維、ミネラル、ビタミン、タンパク質が豊富で抗酸化力があるんです」と雑穀の魅力を語るのは管理栄養士の神田由佳さんだ。自身も食生活に雑穀を取り入れて体調が整うようになった体験から雑穀セミナーを何度も開催している。

 神田さんは「疲れやすい悩みを抱える人、栄養バランスを取りたい人、白米が好きだけど太りたくない人にお勧めのスーパーフードです」と言う。体調に合わせた雑穀の種類を推奨してくれた。

 例えばヒエは、日本最古の穀物の一つで縄文時代から食べられているが、タンパク質、食物繊維、マグネシウムなどの栄養素が豊富に含まれている。このため、体の冷えが気になる人に効果的。霜焼けやあかぎれができやすい人、鼻や小鼻の毛穴や赤みが気になる人、血圧が低い人、顔色が悪い人などにいいそうだ。

【体調に合わせて雑穀を選ぶ】

 またアワは、肌荒れしやすい人、消化力が弱い人、貧血気味の人、ニキビができやすい人、鼻炎がある人、口内炎ができやすい人にお勧めという。

 いなきびは主産地の岩手などでの呼び名だ。一般には、もちきびとも呼ばれる。甘いものが好きな人、コレステロールが高めの人、揚げ物が好きな人、皮脂分泌が多い人、血糖値が気になる人、たばこを吸う人にいい。

 たかきびは、いなきびの色が黄色いのに対し薄紅色をしていて粒もやや大きい。外食が多かったり加工食品をよく食べたりする人、肉料理が好きな人、内臓脂肪が気になる人、塩分の摂取が多い人、お酒をよく飲む人、有酸素運動をよくする人に推奨している。

 大麦は、便秘や下痢が悩みの人、ストレスがたまりやすい人、風邪をひきやすい人、家系にがんが多い人、アレルギー体質の人、腸内環境が気になる人に効果がある。

 ハトムギは、滋養強壮のための漢方薬だったこともある。肌の老化を感じる人、疲れやすい人、おできやうおのめができやすい人、代謝が落ちている人、シミやくすみが気になる人、紫外線を浴びることが多い人にはお勧めだ。

 ソバの実は、血圧が高い人、むくみやすい人、筋肉をつけたい人、血流が悪い人、肝機能や脂肪肝が気になる人、動脈硬化が気になる人に向いている。

 次回は、雑穀の食べ方、選び方、買い方などを紹介する。