〝ザ・ボス〟ことブルース・スプリングスティーンが、40年前にストライキ中の英国炭鉱労働者の「命を救う」ため2万ドル(約290万円)の寄付をしていたことが最新のBBCドキュメンタリーで明らかにされ「英雄」として称賛されている。英紙インディペンデントが27日、報じた。

 BBCの最新ドキュメンタリー「ブルース・スプリングスティーンがイギリスに来た時」では、英国中で炭鉱が閉鎖される中、1985年にニューカッスル・ユナイテッドのセント・ジェームズ・パーク・スタジアムで行った公演に、スプリングスティーンが炭鉱労働者の支援団体の女性たちを招待していたことが明らかになった。

 失業の危機に瀕した炭鉱夫の妻たちの支援団体を運営するジュリアナ・ヘロンさんは、友人のアン・サディックさんから当時、スプリングスティーンのコンサートに誘われたいう。

 関係者によると「休憩中に、ある男性がアンさんの肩を叩いて『ブルース・スプリングスティーンが会いに来てくれないか』と言っていると告げました。30分ほど経ってから戻ってき『信じられないと思うけど見て』と言って、2万ドルと書かれた小切手を手渡しました。『これはブルース・スプリングスティーンのノーサンバーランドにある支援団体のためのものよ』と言ったんです」という。

 ヘロンさんは「『待って、彼は私たちのことを知らない』と言うと、彼女は『そうだね、でも彼は私たちが何をしているか知っている』と言うんです」と語りつつ「彼は私たちにとってヒーローです。宣伝のためではなく、自分がやりたいと思ったからやったのです。それが支援グループにとって大きな助けになったはずです」と40年前の出来事に深く感謝の意を述べている。

 スプリングスティーンはドキュメンタリーの中で、炭鉱労働者への支持について次のように語っている。「私の両親は労働者階級の人たちで、彼らが生涯を通じて苦労するのを見てきました。私は新聞でそれ(ストライキ)について読んでいたので、それ(寄付)は良いことだと感じただけです。それは大したことではなかった、ただその時はそれが良いことだっただけだ」。

 最近は反トランプ大統領の姿勢を前面に出して批判演説を含んだEPをリリースしているが、40年経過しても〝ザ・ボス〟の姿勢は一貫してぶれないままだ。

 なお「ブルース・スプリングスティーンがイギリスに来た時」は、31日午後9時30分からBBC TwoとBBC iplayerで放送される。