◇石倉洋行(45)福岡支部107期
4月の桐生PGⅠ「第26回マスターズチャンピオン」に初出場。デビュー15年目での〝史上最速〟出場が話題となった。
史上最速となった理由は2010年11月に30歳という異例の年齢でデビューしたからだ。大学卒業後は福岡県内のバイク販売店で整備士として勤務。「10代の頃はボートレース自体、知らなかった。最初は年齢制限が変わったオートレーサーの試験を受けたんですけど〝幸い〟落ちまして。その後106期からボートレーサーの募集年齢制限が30歳未満になったのを知って『どうせ2回しか受けられない』と思って受験しました」。結果的に107期試験に合格。1年間の訓練を経て、30歳でデビューを果たした。
「レーサーになって本当に良かった。養成所でも劣等生だったし、最初は全然ダメでしたけどね。トップではないですけど、こうしてA級を維持できている。何で強くなれたのかは分からないけど、努力はしてきたつもりです」。不断の努力で一流選手に上り詰め、念願だったPGⅠ初出場にもつながった。
初出場となったマスターズチャンピオンは「とにかく疲れましたね。今の新人選手の気持ちがめちゃくちゃ分かりました」と初心を思い出したという。
その一方で「レースは一般戦との違いに驚きました。みなさんガンガン攻めるレースをする。自分はこれまで出足型でレースしていたんですけど、あのレベルだと1Mまでに勝負が終わってしまう。伸びがないと上では戦えないことが分かりました。それでマスターズチャンピオンの次節から伸びを意識する調整に取り組んでいて、結果にもつながっている。そういう意味では大きなきっかけになりましたね」と収穫もあった。
事実、マスターズチャンピオン直後の5月福岡GW開催では準優に進出して3着。続く蒲郡も予選を3位で突破と伸び型にモデルチェンジした2節で続けて好結果を残している。
昨年11月にはF休みを利用し、長い間不調だった右ヒザの手術を行った。「ヒザの血管に腫瘍ができて、支障もあったんですけどごまかしながらやっていて…。でも時間ができたので血管の移植手術をしました。もう痛みもないですし、万全ですよ」と体調面も絶好調。成績も上昇し、7月からはA1級に復帰する。
「以前はSGに出たいと思っていましたけど、ダービーもクラシックもギリギリで出れなかった。今はそういう目標は持ててないですね。まずはもう1度、勝率7点台を目指します。そこをクリアできたら、また意識が芽生えるかもしれないですけどね」。勝率7点台復帰とともにSGへの思いが再燃することを待ちたい。












