小田原競輪GⅢ「開設77周年記念 北条早雲杯争奪戦」は2日、2日目を開催した。10Rでは山崎歩夢(21=福島)が力強い走りで二次予選を危なげなくクリアしたが、前夜は思わぬ恐怖と戦っていた。

 思いもよらない事態に見舞われ、眠れぬ夜を過ごした。「幽霊を見たんです。気づいたら顔が目の前にあって…。びっくりしてベットから転げ落ちました。こんなのは初めてです。落ち武者? それは星野さんのアドリブです(笑い)」。トイレに行こうとしたタイミングで衝撃の転落シーンを目撃した星野洋輝も明け方まで寝つけなかったという。

 迎えて臨んだ二次予選は番手の菅田壱道がS取りに成功。「前を取ってもらえたら突っ張ることしか考えていませんでした」。やることは一つと腹をくくり、最後は菅田に差されるも「幽霊の怖さに比べたら」と別線の抵抗を振り切った。

 師匠でもある父の芳仁(福島・88期)はGⅠ9勝を誇り、輪界のサラブレッドとしてデビュー前から周囲の期待も大きかった。一方で線の細さも指摘されていたが、最近では初日に連係した大槻寛徳が「前々に仕掛けてくれて成長を感じた」と舌を巻き、本人も「脚もメンタルも成長できている」と口にするなど、たくましさを増している。自身初となるGレースでの決勝進出に向け、怖いものはない。