奈良競輪場で開催されている向日町競輪GⅢ「開設76周年記念 平安賞in奈良」は10日、初日を行った。一次予選9Rで町田太我(26=広島)が深みのあるレースを披露した。

「憧れは善方政美さんです!」

 かつての先行職人の名前を挙げ、レースを振り返る。一次予選9Rは「内に来るとは思わなかった」と、村田祐樹を突っ張った後に佐々木堅次が番手に内から追い上げてくる思わぬ展開となった。しかし冷静に「(渡部)哲男さんがキメやすいように」と勝負どころをリードすると、渡部とのワンツーで決着した。

 気になっていたのは「村田さんは来てましたか」というポイント。渡部が「うまいタイミングで踏んでいて来れない感じやったよ」と説明すると、町田は「たぬき先行がうまくいきましたね」とニヤリ。

 ここで冒頭の「憧れは善方さん」というフレーズが出てきたわけだ。2023年7月に引退した82期の伝説のレーサーへの、先行選手としての経緯があり、先行の技術に対する認識の深さを伺わせた。

 また善方さんは先行テクニックの他、お城巡りが趣味でも有名で「お城巡りが趣味なんですか。歴史とかの勉強も大事なのかな。やっぱり先祖に感謝しないといけないですよね」と人間として、日本人としての生き方にも思いを巡らせていた。

 パワフルさだけでなく、総合的な先行の強さを備えてきた。ただし「バンクが重くて踏み応えは良くなかった。しっかり食べてしっかり寝て整えないと」と2日目に向けての修正を課す。